日本色材工業研究所の2024年2月期第1四半期業績は、売上高は前年同期比48.3%増の36億7900万円と大幅増収、営業利益は1億7000万円、経常利益1億5900万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は1億3900万円と、利益は各段階とも黒字転換した。
受注水準は、依然として新型コロナウイルスの感染拡大前を下回るものの、国内・海外の化粧品需要の動向を反映して回復しつつあり、売り上げを押し上げた。利益面では、引き続きつくば工場第3期拡張等により諸費用が増加している中で、原材料や光熱費、各種経費等の価格上昇の影響も受けたが、増収と各種コスト圧縮努力により吸収した格好だ。
所在地別セグメントを見ると、日本は新型コロナウイルス感染症の影響が大きく軽減している中で、国内外の化粧品需要に回復の動きがみられ、国内・海外化粧品メーカー各社からの受注が回復。売上高は31.5%増の25億円となった。利益面では、引き続きつくば工場第3期拡張等による諸費用増、原材料費や各種経費等の継続的な上昇はあるが、増収と各種コスト圧縮努力により、営業利益は743.9%増の5100万円となった。
フランスは、子会社テプニエと日本色材フランスの所在する欧州において引き続きロシアのウクライナ侵攻の影響を受けているが、新型コロナウイルス感染症の影響が軽減したことから化粧品および医薬品の受注に改善の動きがあり、売上高は105.5%増の12億1300万円。営業利益は、設備投資に伴う諸費用の増加等に加えてウクライナ侵攻によるエネルギー価格等の諸物価高騰の影響を受けたものの、大幅な増収がこれを吸収し1億1800万円と黒字化した。
24年2月期通期業績は、売上高11.6%増の131億2000万円、営業利益75.2%増の2億8300万円、経常利益34.9%増の2億円、親会社株主に帰属する当期純利益43.0%減の1億4000万円と期初予想を据え置いた。