花王は9月5日、新・衛生習慣化プログラム「みんなで手あらい 盲学校向け」の教材を制作したと発表した。同日から、全国の盲学校を対象に同プログラムを案内し、花王ホームページにて募集を開始。応募期間は11月30日までで、無償で提供する。

花王は、上手な手洗いを楽しく学び、衛生的な習慣を身につけてほしいという思いから、新・衛生習慣化プログラム「みんなで手あらい」の教材を21年に制作。全国の小学校の54%(22年8月現在)で活用されている。さらに、聴覚に障がいのある子どもたちにも同様に、衛生的習慣を身につけてもらいたいと考え、21年秋には、「みんなで手あらい ろう学校向け」教材を制作し、全国のろう学校の63%(同)で活用されている。

そして今回、視覚に障がいのある子どもたちにも、衛生的な習慣を身につけてほしいと考え、盲学校向け教材を制作。制作にあたっては、多くの盲学校の教員の意見をもとに、視覚に障がいのある子どもたちが上手な手洗いを楽しく学べるよう、さまざまな工夫を施した。

例えば、スライド教材は、弱視の子どもたちに配慮して、白黒の反転文字やシンプルなイラストを採用している。また、指で触れるだけでも洗い残ししやすい箇所が簡単に分かる、オリジナルの手袋も制作し、手洗い指導用の教材として提供する。

弱視の子どもたちに配慮した白黒反転文字のスライド教材

今後も花王は、「自分の衛生状態を保つことは、社会(身近な人たち)の衛生状態を保つ」といった衛生的な意識への理解を育み、社会の変化に対応したプログラムの提供を通じて子どもたちの「生きる力」を育み、「課題を解決する力」を養うための次世代育成活動に取り組む考えを示す。

〈新・衛生習慣化プログラム「みんなで手あらい 盲学校向け」概要〉
・対象:幼稚部(未就学児)、小学部(児童)
・内容:①ウイルス・細菌の性質を知り、手洗いの重要性を理解する②「あわあわ手あらいのうた」の習得を通じて、上手な手洗い方法を身につける③手あらい実習を通して自分の手の洗い方を確かめ、「上手な手あらい」の実践に役立てる④マスク着用の重要性を理解する
・教材セット内容:①教材用教材(ティーチャーズガイド、スライド教材、動画教材)②実習用教材(指導用手袋教材、手洗い指導BOX、ブラックライト、ビオレu泡ハンドソープ、手洗いチェッカーローション、実習用手袋教材)
・募集期間:2022年9月5日~11月30日
・費用:無償で提供
・応募方法:花王公式ホームページ内の新・衛生習慣化プログラム「みんなで手あらい 盲学校向け」応募フォーム(https://www.kao.com/jp/education/next-generation/)に必要事項を記入
・教材セットが届く時期:申し込みから2~3週間を目処に届く予定

実習用教材