日光ケミカルズが新たな社会貢献に乗り出した。これまでもサステナブルな原料調達など、今のようにSDGsという言葉がないときから取り組みを強化してきたが、この度、自社で保有する界面活性剤に関する知見を応用。イタリア・フィレンツェ大学のピエロ・バリオーニ教授との共同研究により、絵画等に使用される顔料を残したまま汚れだけを選択的に落とす技術を開発。その成果を論文発表した。

気候変動による災害が増え、文化財への汚れの付着が大きな課題となっている。そのなかでもイタリアは歴史的に洪水の被害が多く、壁画・絵画本来の色彩を取り戻すためには、絵画等に使用される顔料を残したまま泥汚れだけを選択的に落とす技術が極めて重要になっていた。バリオーニ教授らとの共同研究では、日光ケミカルズが持つ界面活性剤が泥汚れに対する選択洗浄作用を示し、かつそれを精密に制御できることを見出した。この技術を確立することで、世界的に課題になっている汚れの付着によって劣化したさまざまな文化遺産の色彩の復元に応用できる可能性もあり、今後の研究の進展に期待がかかる。

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