7月20日、ユースキン製薬はハンドケアの重要性を説く記者勉強会・新製品発表会をオンラインで開催した。
冒頭、ユースキン製薬の野渡和義社長があいさつ。ユースキンの誕生や経営困難を振り返りながら、ユースキンの愛用者の重要性を強調。また、肌だけでなく、心や地球環境などの社会についても「うるおい」を提供する企業としてSDGsにこれまで同様取り組んで行く姿勢を示した。昨年の活動の例としては、ユニバーサルデザインかつ若年層の獲得を視野に入れた新パッケージがグッドデザイン賞を獲得。コロナ禍への対応などもあり、2021年7月期は前年比14%増を見込んでおり、好調な業績だ。
つづいて、「手荒れの傷と洗い残しの相関性」というテーマで、野村皮膚科医院の野村有子院長が登壇。重症化した手荒れは傷が深く、あかぎれのような深い傷は真皮まで亀裂が入っている。この状態は傷からウイルスなどが入ってしまうという問題もある。これらの問題に対して、洗い残しの状況についての実験を紹介。荒れた手の洗い残しと、その手を重点的にケアした後の洗い残しについて比較。軽度であっても、かさついた部分は汚れが残ってしまっていたことに対し、ケアによってキメが整い、一週間で荒れがなくなった手指は洗い残しがほとんど無い状態になっていることがわかった。
これらの実験結果から、今後は年齢、性別問わず、感染症対策の観点から日常的なハンドケア習慣が必要になる、と強調。
これに対して、ユースキン製薬はポンプタイプや携帯タイプのハンドクリームの使用による毎日のハンドケア意識の定着、効果的なハンドケア方法を身につけることを提唱し、これまでの活動を紹介。例えば20年前から啓発を行っているハンドケア方法については、集団で意識的に学ぶ「ハンドケア講習会」などを実施しており、累計400施設への導入が完了している。23年には累計2000施設への導入を目指す。
新型コロナによって若年層にも手荒れが広がっており、ハンドケアの習慣化に向けてより積極的に活動していく考えだ。
続いて、「そもそも、かゆみの正体とは」というテーマで済生会川口総合病院皮膚科部長の高山かおる医師が、かゆみの悪循環を説明。コロナ禍によるストレスがかゆみサイクルを加速していると考えられているとした上で、ケアとして、洗浄、保湿、かゆみ止め薬の使用によって、かかない健康な肌につながると説明した。
会の最後には、商品紹介も実施。ハンドケアアイテムの一つである「ユースキンhana」はパッケージをリニューアルし、21年秋にLoopへの参加も予定しているなど、新たな活動が見られた。同時に、ユースキンアイもパッケージをリニューアル。持ち運びに便利なチューブタイプを投入する。その他、この夏オススメのアイテムとして、21年3月に発売した日焼け止めミルク「ユースキンシソラUVミルク」や、ユースキンあせもシリーズを紹介。マスクによる汗トラブルにもぴったりのアイテムだ。
月刊『国際商業』2021年09月号掲載