ライオンは、コロナ禍における解熱鎮痛薬ユーザーの実態を調査した(期間:2020年10月26日~11月4日、方法:インターネット調査、対象:18~60代男女計1200名、解熱鎮痛薬を自ら購入しており、2~3カ月に1回以上服用している人)。

その結果、解熱鎮痛薬ユーザーの約2割は、普段から頭痛などの痛みに悩んでいるにもかかわらず、頭痛を感じる頻度がさらに増えていた。一方で、服用時に困った点を尋ねると、解熱鎮痛薬ユーザーの25%は服用後に眠気を感じた経験があり、そのうち5割は仕事中の眠気で困っていた。また、眠気を感じているときの自分の表情は周囲の人に見られたくないと思う意識が高いこともわかった。

多くの解熱鎮痛薬は、効き目の速さや高さを中心に訴求されているが、解熱鎮痛薬の中には、眠くなりやすい成分を含むタイプの薬もある。解熱鎮痛薬ユーザーにとって、薬に含まれている成分の特長に合わせた服用タイミングは重要な情報であることが示唆された。

解熱鎮痛薬ユーザーの約2割は、コロナ禍で頭痛を感じる頻度が増加

調査に協力した解熱鎮痛薬ユーザー(以下ユーザー)に、「コロナ禍で増えた身体の症状」を尋ねると、「肩こり・首こり(17.3%)」「頭痛(16.3%)」「目の疲れ、乾き(14.5%)」が上位に挙がった。ユーザーはもともと頭痛に悩んでいることを考えると、コロナ禍でより頭痛の悩みが深くなっていることがうかがえた。

コロナ禍で増えた身体症状( MA,n= 1200)

コロナ禍で増えた身体症状( MA,n= 1200)

解熱鎮痛薬ユーザーの約25%は解熱鎮痛薬服用後に眠気を感じた経験がある

ユーザーの24.9%は、解熱鎮痛薬を服用後に眠気を感じた経験があると回答。また、眠気を感じて困ったシーンは、「仕事時(46.9%)」が最も多く、その他、「掃除・洗濯・調理など家事の時(11.3%)」、「予定ややる事が沢山つまっている時(10.8%)」などが挙がった。

解熱鎮痛薬を服用後、眠気を感じて困ったシーン(MA 解熱鎮痛薬服用後、眠気を感じて困った経験のある人 n= 213)

解熱鎮痛薬を服用後、眠気を感じて困ったシーン(MA 解熱鎮痛薬服用後、眠気を感じて困った経験のある人 n= 213)

眠気を感じているときの顔の表情を「周囲に見られたくない」人は7割超

眠気について一般的な意識を尋ねると、ユーザーの73.7%が「眠気を感じているときの顔の表情は周囲の人には見られたくない」と感じていた。また、自分が眠気を感じてるときに「周囲の人には気づかれていない」と答えた人は19.6%だった。これらの結果から、ユーザーが、周囲に自分の眠気を気づかれてしまうことや、眠そうな顔を見られてしまうことを気にしていることがわかった。

眠気に対する意識(SA眠気を感じて困った経験がある人 n= 369)*端数処理 のため、合計は100%となっていない

眠気に対する意識(SA眠気を感じて困った経験がある人 n= 369)*端数処理
のため、合計は100%となっていない

解熱鎮痛薬に「眠くなりやすい成分」が入っていることを知っていた人は3割超、「眠くなりにくい」ことを重視していて購入している人は約1割

ユーザーに、市販されている薬の中で、どの薬に「眠くなりやすい成分」が含まれているかを尋ねたところ、総合感冒薬(59.4%)や鼻炎治療薬(56.9%)に比べ、解熱鎮痛薬に「眠くなりやすい成分」が含まれているタイプもあることを知っていた人は36.2%と低い結果だった。また、解熱鎮痛薬購入時に、「眠くなりにくさ」を重視しているユーザーは13.5%であった。解熱鎮痛薬ユーザーは、薬による「眠気」をあまり意識せずに購入し、使用していることが示唆された。

眠くなりやすい成分が入っていると思われる薬(n=1200)

眠くなりやすい成分が入っていると思われる薬(n=1200)

解熱鎮痛薬購入時の重視点(MA,n=1,200)

解熱鎮痛薬購入時の重視点(MA,n=1,200)