7月26日、ライオンは「大人のための予防歯科セミナー」を開催した。同社は、「クリニカ」を中心に予防歯科の認知拡大、取り組み強化のため、さまざまなアクションを行ってきた。直近では7月22日にスマホで簡単に歯茎の状態をチェックできるサービスを開始、同月31日にはクリニカに新商品を投入し、歯ぐき下がり(歯肉退縮)による「大人ムシ歯(根面う蝕)」の予防に注力している。
歯ぐきが下がる主な原因は、加齢、歯周病の他に不適切なブラッシングが挙げられる。強すぎる力や大きすぎるストロークは、歯に影響を与えるだけでなく、歯ぐき下がりやフェストゥーン(歯ぐきの盛り上がり)を招く。これを防止するため、クリニカから新たに発売したのが「クリニカアドバンテージ NEXT STAGE 歯ブラシ」だ。ブラッシング時に力を入れすぎるとハンドル部分に搭載されたヒンジが反転し、「カチッ」という音を立てる。この音が鳴らないようにブラッシングを行うことで、適切な圧力で歯みがきを行う習慣が身につくという、日本初の画期的な商品だ。
同商品の発売と同時に、製品説明と使い方について紹介する店頭用動画も展開。売り場ではハミガキと歯ブラシをセットにした啓発BOXも展開し、いまだ認知が低い大人ムシ歯について情報発信をしながら訴求を行う。
予防歯科のためには正しいハミガキとともに、歯ぐきの変化に気づく習慣も重要だ。7月22日にサービスを開始した「HAGUKI CHECKER(ハグキチェッカー)」は、スマホなどで歯と歯ぐきを含む口の中を撮影するだけで、AIが歯を1本ずつ識別して、歯1本ごとの歯ぐきの状態をチェックするウェブコンテンツ。ライオンは、こうしたサービスを活用することで、生活者が自分の歯ぐきの状態に関心を持つきっかけとなるほか、繰り返し使うことで歯ぐきの変化に早く気づくなどオーラルケア意識が高まるものとして期待を寄せる。
セミナーでは、オーラルケア事業部の横手弘宣クリニカブランドマネジャーがこれまでクリニカが取り組んできた「予防歯科アクション」を紹介。「予防歯科の実践者が拡大し、自分に合ったケアをすることで、併買者が増加するとともにQOL向上につながる」として、予防歯科の重要性を語り、今後も商品だけでなくさまざまな活動に積極的に取り組む姿勢を示した。