ライオンは「大人ムシ歯」に対応する新シリーズ「クリニカアドバンテージNEXT STAGE ハミガキ」を2月13日から全国発売している。それに伴い、2月20日、東京都千代田区にて「大人のための予防歯科セミナー」を開催した。

セミナーでは、まず快適生活研究所のオーラルケアマイスター平野正徳氏が登壇。子どものムシ歯とは異なる要因で生じる「大人ムシ歯」について解説した。加齢や歯周病、歯茎を傷つけるような不適切なブラッシングによって発症する“歯ぐき下がり”によって、エナメル質に覆われていない歯根部の象牙質が露出。「大人ムシ歯」(根面う蝕)とは、エナメル質に比べて柔らかく、酸に弱いこの象牙質部分にできるムシ歯だと説明した。

快適生活研究所のオーラルケアマイスター平野正徳氏

快適生活研究所のオーラルケアマイスター平野正徳氏

“歯ぐき下がり”は30代以降から増加傾向にあり、根面う蝕のリスクもそれに伴って上昇する。にもかかわらず、ライオンの調査によると、根面う蝕の認知度は約8%に留まるという。また、予防歯科の取り組みで大人の残存歯が増えているため、それに伴って今後、根面う蝕も増加するだろうことが予想される。

セミナーでは、この現状に歯科医が警鐘を鳴らすVTRも紹介された。同VTRの中で、「大人ムシ歯」の予防に重要なのは予防歯科であるとし、「歯科医によるプロケア」と「歯科医の指導に基づくセルフケア」の両輪を回す必要があると説明。セルフケアの一環として、高濃度フッ素配合ハミガキを使用することを推奨した。

ライオンオーラルケア事業部の横手弘宣『クリニカ』ブランドマネジャー

ライオンオーラルケア事業部の横手弘宣『クリニカ』ブランドマネジャー

続いて、登壇したライオンオーラルケア事業部の横手弘宣『クリニカ』ブランドマネジャーは、「これまでクリニカは、商品の販促活動だけでなく、予防歯科アクションとして様々な啓発活動を行ってきており、現在“予防歯科といえばクリニカ”という圧倒的なブランド認知を得ている」と同ブランドの予防歯科に対する歩みを説明。その後、新商品である「クリニカアドバンテージNEXT STAGE ハミガキ」(全2種・90グラム)を紹介した。

同商品は、歯周病ではないと言われるが、腔内の変化を自覚しており、不安を感じているという35~59歳をターゲットとしている。歯科医推奨の高濃度フッ素ハミガキであるとともに、硝酸カリウム配合で知覚過敏をケア。また、気分に合わせて選べる2種類のマイルドな香味で、大人のためのハミガキとして訴求していく。

横手ブランドマネジャーは、大人ムシ歯に関する今後のアプローチについても言及。今後、歯科との連携で根面う蝕などの大人ムシ歯の啓発活動も積極的に行う予定だと話し、3月31日に開催する「大人ムシ歯」をテーマに、歯科医師・衛生士660名が参加する「LION DENTAL FESTIVAL 2019」について紹介した。

また、ターゲット層である大人の共感を狙ったコミュニケーションも展開。既に「大人って何だろう」をテーマとした動画を配信している。「歯医者さんにほめられる歯に」というこれまでクリニカが発信してきたメッセージにあわせ、「大人だってほめられたい」「日々の生活に『ほめられる』瞬間を。」という印象的なフレーズを取り入れ、SNSで大きな反響を呼んでいる。今後も、デジタルメディアを中心にこうした共感型コミュニケーションを展開していくとした。