高付加価値品がヒットし20年上期は成長継続

「2020年下期は、オーラルケア事業に積極的に投資する」。ライオンの20年上期決算会見で、掬川正純社長がこう宣言したのには理由がある。同社の業績は衛生関連品の需要増で増収増益だ。シェアトップのオーラルケア事業も成長を続けているものの、看過できないのは歯ブラシ市場の落ち込み。新型コロナ禍の節約志向で歯ブラシの買い替えサイクルが長引き、それが市場拡大の足かせになっている。ライオンの浦尾康弘オーラルケア事業部長は、次のように危機感をあらわにする。

「われわれにとってオーラルケアは主力ビジネス。リーマンショックの時、歯ブラシ需要が減少し市場が長く低迷した経験から、今回の市場減少には強い懸念を抱いている。コロナ禍による外出自粛だけでも大きいが、景気が悪化すると市場低迷が長期化する可能性もある。いま歯止めをかけないとオーラル市場が崩れてしまう」

この情報へのアクセスはメンバーに限定されています。ログインしてください。メンバー登録は下記リンクをクリックしてください。

ログイン