カテゴリーリーダーとして単価下落に歯止めをかける

業界総資産の拡大へ。ユニ・チャームは、長年の経営課題に改めて本腰を入れる構えを見せる。背景にあるのは、同社がこれまで大切に育ててきた生理用品、子ども用紙おむつの各市場が大きく変化したことだ。

これまでユニ・チャームは、高齢社会が進展し、生理用品や子ども用紙おむつの使用人口が減少し続けることによる構造的な市場縮小に歯止めをかけるべくチャレンジしてきた。具体的にはスタンダード、プレミアム、ハイプレミアムの三つの価格帯を市場に投入し、ピース単価を上げることで、市場規模の維持・拡大に努めてきた。

例えば生理用品は、使用人口の縮小に加え、ピース単価が下落したことで、2000年から10年までの10年間で市場が約25%縮小。危機感を持ったユニ・チャームは、スタンダードタイプのほか、プレミアムタイプの「ソフィ はだおもい」「同 超熟睡」などを市場に投入。直近では「同 はだおもい オーガニックコットン」「同 SPORTS躍動ショーツ」などのハイプレミアムも発売するなど、ピース単価を高める提案を続け、その後の19年までの約10年間は市場を横ばいで維持することに成功した。ユニ・チャームのジャパン営業営業戦略開発本部流通戦略統括部戦略推進部の林拓有部長は、「この10年間の取り組みで市場の縮小に歯止めがかけられていると感じています」と振り返る。

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