中国の脱毛機器市場が急成長している。それをけん引するトップメーカーは、2016年創業の中国企業Ulike(ユーライク)である。20年1〜6月、天猫の脱毛機器カテゴリーにおいてシェア約50%を獲得している。顧客の中心は大都市圏(1&2級都市)で、これから所得が高まる3級都市以下の市場を開拓し、さらに成長を加速させる見込みだ。Ulike創業者の潘玉平氏に中国市場の展望と成長戦略を聞いた。

脱毛の浸透率は中国女性の5%未満

――Ulikeが急成長している要因は何でしょうか。

 まず脱毛機器市場の成長があります。中国人の所得が高まり、特に1級都市、2級都市では商品やサービスへの知識が豊富で、品質に強くこだわる成熟した消費者が増えています。その結果、美容機器と化粧品を組み合わせて使用する女性が増え、いわば美の大衆化が進んでいます。その中で、脱毛には選択肢が二つありました。一つは美容院やエステなどで行う永久脱毛です。数年間の効果が見込めますが、リアル店舗に足を運んだり、施術に時間がかかるなど、女性が不満を持つ部分が少なからずあります。一方、自宅で行えるワックスクリームなどを使う脱毛もありますが、手間がかかる割に、永久脱毛ほど効果が続きません。このような市場環境の中で、われわれは、常に「私は何が違うのか」ということを自問自答することで、優れた特徴を持つ脱毛機器を投入し続けています。商品の特徴は大きく二つあり、一つは痛みがないこと。一般的な脱毛機器は高温の赤外線を皮膚にあてる方式で、ユーザーは痛みを感じます。その点、Ulikeは、商品の先端にブルーサファイアに似た素材をつけており、体感温度が10度以上も冷たくなります。脱毛機器は繰り返し使用するものですから、痛みがないことは、脱毛未経験者にとって手軽にスタートする動機になります。二つ目は、小さくて軽いことです。脱毛機器は1回の使用時間が約30分と長い。にもかかわらず、一般的な商品は大きくて重く、斧や拳銃のような形で、女性が長時間使用するには負担になります。Ulikeの商品は手で握れるサイズですから、使用時の負担は最小限に抑えられています。中国の市場は所得の増加とともに拡大しているが、決して簡単な市場ではない。全世界のブランドがこの市場でにらみ合いをし、次々と新しい商品を出している。中国消費者の商品を見る目もますます成長している。このような中で、ユーザーエクスペリエンスを最優先に考え、消費者の期待を常に超えた商品を投入してきたことが弊社の成長要因だと言えます。

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