通信販売主体の流通形態がコロナ禍で威力を発揮
コロナ禍の中でサプリメントがニーズを増している。想定外の感染症の世界的な流行で、健康であることの重要性を多くの消費者が痛感したからだ。1兆2000億円の市場の6割が通販で構成されていること、「機能性表示食品制度」が浸透、「免疫」など新しい表示が登場していることなど、この業界に特有な事情もこれを後押しする。少子高齢化と医療費の高騰で、今後のマーケットは右肩上がりと目されてきたが、コロナ禍で一気に急拡大する可能性もある。これをにらんで、大正製薬など製薬メーカーが通販起点で本格的に進出を図る。一方でファンケルなど大手も積極的に新しい取り組みを続けており、マーケットは新たな熱を帯びている。
世界を揺るがせた新型コロナウイルスのまん延。政治、経済、社会生活とすべてに影響を及ぼし、人々の行動や心理を大きく変えた。コロナ禍による新しい生活様式のなかで、ニーズを増やした商材の一つがサプリメントだろう。感染拡大のなか、ワクチンや治療薬がないという状況下では、①人との接触機会を減らすこと②ウイルスからの防御策を講じること③自身の健康状態を保つこと――に対策は絞られる。サプリメントは③の有効な手段と期待された。
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