コロナダメージを最小限に食い止めた

社会経済に大きなマイナスインパクトを与えた新型コロナウイルスのまん延。発生後、既に一年を経過したが、世界中でいまだ感染が止まらない。日本においても冬を迎えて第三波が起こり、全国的に感染者数が高止まりしている。化粧品は、売り場と商材の双方に大きなマイナス要因を抱え、消費財の中でも落ち込みが大きく、負った傷は大きい。その中で幸いにしてダメージが小さかったのが、通販化粧品業界。コロナ禍中においてもヒット商材を生み出すなど、光明を灯した大手もある。なぜ、通販化粧品は、コロナダメージを最小限に食い止めることができたのか。そこには、このカテゴリーのポテンシャルも垣間見える。六つのキーワードとともに、ファクターを解説する。

1位が口紅(前年比44%)、4位ほほ紅(同66%)、5位ファンデーション(同68%)、6位化粧下地(同72%)、7位おしろい(同79%)――。2020年に販売苦戦したランキングに、化粧品は五つもランクインしている。業界をけん引する大手の決算にもコロナは大きく影を落とした。「消費材の中で最も厳しいカテゴリー。GoToのような需要喚起策が必要では」(業界関係者)との弁も頷ける。特にダメージが大きいのはメイクアップで、マスク着用やテレワークが続く限り、十分な回復は見込めない。生活様式そのものの変化もあり、「コロナ以前には戻らない」(同)との見方は、外れてはいまい。

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