「Go Toトラベルキャンペーンで東京が除外されてからすぐ、東北の代理店さんから、感染が広がるので東京からは来ないでくれと言われました。せっかく回復してきていたのに、これでまたもとに戻ってしまう」。ホテルなどの宿泊施設に備え付けのシャンプーなどを扱うアメニティメーカーの営業マンは業界の現状をこのように打ち明ける。例えば、ゴルフ場でも7月に入り備え付けの大浴場の使用が解禁になり、シャンプーなどの発注が戻り始めていた。回復に手応えを感じ始めた矢先のGo Toトラベル東京除外はマインドを再び冷え込ませているという。

「観光もアメニティも人の移動がないと機能しない」(業界関係者)。アメニティ業界はホテルや旅館と一蓮托生。宿泊施設が機能しなければ、メーカーも代理店も全部止まってしまう。6月の国内ホテルの稼働率は、緊急事態宣言発動中、過去最低水準となった4〜5月の1割台から上昇するも、24%と依然、低水準が続いている。レジャーホテルは宿泊客の戻りはないが、デイユース(休憩利用)が増加傾向で、レジャーホテルとの取引が多い代理店の中には6月は前年をクリアしているところもあったというが、旅館やビジネスホテルのウエイトが高い代理店は、最悪の4、5月から回復しているというもののそれでも厳しい状況には変わりがない。

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