ポーラ・オルビスグループの研究・開発・生産を担うポーラ化成工業は、体操の習慣化により顔のシミやシワが減少することを見いだしたと、2月4日に公表した。

ポーラ化成工業によると、習慣的に運動をしている人に対して「肌がきれいで生き生きとしている」という印象を抱いている人は、90%にのぼるという(2018年、東京在住の40~50 代女性119人に対するアンケート調べ)。

この結果を受け、同社では、筋肉が肌に影響しているのではないかと考え、筋肉と肌の関係について研究を進めてきた。その結果、体重当たりの筋肉量が多いほどシミやシワが少なく肌状態が良いこと、また、シミが少ない原因として筋肉から分泌されるホルモン様物質(マイオカイン)の一種である“マイオネクチン”が関わっていることが示唆された。

そこでこのほど、運動習慣として体操を生活に取り入れることで、肌状態が改善するのではないかと考え、調査を進めた。調査内容は、運動習慣のない35~39 歳の一般の人11名に、ストレッチや体幹を刺激する体操メニューを毎日自宅で実施してもらう、というもの。その結果、体操を生活に取り入れてから8 週後にシミとシワが有意に減少したことが分かった。

この原因として、体操による筋肉への刺激で、シミやシワに関わるマイオカインの分泌が促進され、それが皮膚に作用した可能性が考えられる。また、心理面では、1 回目の体操後から自分自身への満足度が高まり、4 週後からストレス状態の指標が減少。このことから、体操が肌の改善だけでなく、自己肯定感の向上やストレス低減にもはたらく可能性が明らかとなった。