サンスターは、2019年1~6月のテスト期間を経て、7月18日から、キユーピー、日本パレットレンタル(JPR)の3社共同で、トラックと船舶を組み合わせた共同輸送を開始する。モーダルシフトによるCO2 排出量削減とともに、業種を超えてサンスターとキユーピーの重量の異なる製品を混載することで、効率的な物流を実現する。

共同輸送を実施するのは、関西と九州をつなぐ輸送ルート(サンスターおよびキユーピーが関西から九州 へ、JPR が九州から関西へのルート)。この一部を船舶に置き換え、往路はサンスターとキユーピーの荷物を混載し、復路はJPRの輸送用レンタルパレットを積載することで、輸送効率を高める。混載の対象商品は、ハミガキ、ハブラシなどのオーラルケア製品と、マヨネーズやドレッシングなどの調味料だ。

マヨネーズやドレッシングなどの重量品を輸送する場合、最大積載量を満たしても、コンテナの空間が余ってしまう場合がある。一方で、ハブラシのような軽量品は、コンテナいっぱいに積み込んでも最大積載量を満たさない場合がある。今回の取り組みでは、従来各社で手配していた10トン車を20トンの13メートルセミトレーラーに変更し、重量品と軽量品を組み合わせて輸送することにより、コンテナ空間を有効活用し、より多くの荷物を輸送することに成功している。

この取り組みでは、行き荷と帰り荷のマッチングをすること、3社の物流拠点を効果的に回ることで、約99%の高い実車率を実現。また船舶へのモーダルシフトや輸送の効率化により、個社単位での輸送と比較し、CO2排出量が65%低減する。あわせて、長距離の陸送がなくなることで、ドライバーの年間の稼働時間が2256時間削減できると想定され、労働環境の改善効果も期待できる。