データマーケティングのTrue Data社は、全国ドラッグストアのPOSデータによる2018年12月のインバウンド消費動向調査を発表した。
ドラッグストアのインバウンド消費1店舗あたりの購買件数は前年同月比で16.2%減少。購買件数が前年同月を下回るのは、台風の影響により訪日外国人数が減少した18年9月から4か月連続となる。1レシート当たりの購買単価は、同2.8%増加して1万5105円となった。
18年は1月から8月まで好調に推移したため、年間の累計では、購買件数が前年比で6.3%増加、1レシートあたりの購買単価が4.3%増加し、1店舗あたりのインバウンド売上金額は前年比で10.8%上昇。購買商品個数は1%増とほぼ横ばいであるのに対し、購買商品単価が9.7%増加しており、17年より単価の高い商品が買われたことが年間売上上昇の要因といえる。
年間を通して、インバウンド消費売上個数ランキングトップ30に最も多くランクインしたカテゴリは化粧品となった。リップクリーム、日焼け止め、化粧水など様々な商品がランクインするなか、12月は初めて保湿クリームが第1位を獲得。化粧品は比較的単価の高い商品が多く、コスメ人気が今後のインバウンド消費にどんな影響を及ぼすのか、注目が高まっている。
当月は「キュレル 潤浸保湿クリーム(花王)」が初の第1位を獲得した。同じシリーズから、23位に洗顔料が、26位には乳液がランクインしており、高い人気を示している。敏感肌用の「キュレル」ブランドはグローバルブランドへの育成を目指してアジアでの販売を強化しているため、訪日客の認知が進んだと考えられる。
■〈全国〉2018年12月インバウンド消費売上個数ランキングTOP30
順位 前月順位 カテゴリ・商品
1位 3位↑ フェイスクリーム
〈花王〉キュレル 潤浸保湿クリーム 40g
2位 1位↓ リップクリーム
〈DHC〉DHC 薬用リップクリーム 1.5g
3位 6位↑ チョコレート
〈不二家〉アンパンマン ペロペロチョコ 1本
4位 4位→ 目薬
〈参天製薬〉サンテFX ネオ 12ml
5位 2位↓ パック
〈石澤研究所〉毛穴撫子 お米のスキンケア お米のマスク 10枚
6位 9位↑ 洗顔料
〈資生堂〉専科 パーフェクトホイップn 120g
7位 7位→ キャンディ・キャラメル
〈江崎グリコ〉ポップキャン 1本
8位 14位↑ マスク
〈アラクス〉PITTA MASK GRAY 3枚
9位 5位↓ 熱冷却用品・用具
〈小林製薬〉ピンクの熱さまシート こども用 増量 12+4枚
10位 13位↑ 外用鎮痛・消炎薬
〈久光製薬〉サロンパスAe 140枚
11位 12位↑ 鎮咳去たん薬
〈龍角散〉龍角散ダイレクト スティック ピーチ 16包
12位 21位↑ キャンディ・キャラメル
〈不二家〉アンパンマン ペロペロキャンディ 1本
13位 10位↓ 外用鎮痛・消炎薬
〈ニチバン〉ロイヒつぼ膏 RT156 156枚
14位 18位↑ 健康食品
〈ピルボックスジャパン〉 ピルボックス onaka 60粒
15位 15位→ 外用鎮痛・消炎薬
〈ニチバン〉ロイヒつぼ膏 RT78 78枚
16位 17位↑ かぜ薬
〈大正製薬〉パブロンゴールドA 微粒 44包
17位 16位↓ 鎮咳去たん薬
〈龍角散〉龍角散ダイレクト スティック ミント 16包
18位 25位↑ 水産珍味
〈扇屋食品〉チーズおやつ 1本
19位 圏外↑ パック
〈pdc〉ワフードメイド 酒粕パック 170g
20位 19位↓ 紅茶
〈三井農林〉日東紅茶 ロイヤルミルクティー 14g×10袋
21位 24位↑ キャンディ・キャラメル
〈森永製菓〉塩キャラメル 袋 92g
22位 20位↓ キャンディ・キャラメル
〈UHA味覚糖〉コロロ グレープ 48g
23位 8位↓ 洗顔料
〈花王〉キュレル 泡洗顔料 150ml
24位 23位↓ パック
〈クラシエホームプロダクツ〉 肌美精 超浸透3Dマスク エイジングケア保湿 4枚
25位 22位↓ パック
〈ウテナ〉プレミアムプレサ ゴールデンジュレマスク ヒアルロン酸 33g×3枚
26位 11位↓ 乳液
〈花王〉キュレル 乳液 120ml
27位 26位↓ 洗顔料
〈カネボウ〉フリープラス マイルドソープa 100g
28位 27位↓ キャンディ・キャラメル
〈UHA味覚糖〉コロロ マスカット 48g
29位 28位↓ フェイス用化粧用具
〈ユニ・チャーム〉シルコット うるうるスポンジ仕立て 40枚
30位 29位↓ 外用殺菌消毒薬
〈小林製薬〉サカムケア 10g
〈同調査におけるインバウンド消費の定義〉
全国のドラッグストアにおける店舗情報をベースに、「銀聯カードが利用可能」「外国人観光客が多く集まる観光エリア」など複数の条件から「インバウンド店舗」を設計している。その「インバウンド店舗」の購買情報をもとに、「1レシートあたりの購入金額が5,000円以上(免税対象)」の購入といった条件によってインバウンド消費を特定し、分析を実施している。