ポーラ・オルビスグループのポーラ化成工業は、「おおらかな」「楽しい」といったポジティブな感情変化を後押ししてくれる新処方(化粧水および保湿液)の開発に成功したことを発表した。

近年、忙しくストレスフルな毎日を過ごす人が増えたことで、スキンケア製品にもそのような生活をバックアップできるような心への働きかけが求められてきている。このような社会的ニーズから、同社では、スキンケア製剤そのものによる心への働きかけをテーマに研究を行い、使用感触と感情変化の関係性の解明を進めている。今回は、消費者の【なりたい気持ち】を後押しできるスキンケア化粧品を開発したいと考え、調査および処方の開発とその検証を行った。

まず、グループ会社によるアンケート調査で、20~60代有職女性に対して「心に余裕を持って前向きでいるために必要だと感じる気持ち」を聞いたところ、必要な気持ち上位三つは「楽しい」「おおらかな」「わくわくする」となった。そこで同社は、スキンケア感触と感情変化の関係性に関するこれまでの研究成果をもとに、スキンケアの使用感を調整することによって、必要とされる気持ちを高める新処方を開発。その処方による作用を検証した。

検証方法は、一般女性271名に、開発した新処方(化粧水、保湿液)と既存処方(自社の一般的な化粧水、保湿液)を2日間ずつ使用してもらい、その間毎日、夜のスキンケアを終え、寝るまでの間にさまざまな感情(35 項目)の状態を7 段階で評価してもらうという方法を採用した。

検証の結果、新処方を使った日は既存処方を使った日に比べて「おおらかな」「楽しい」という感情が有意に高まっていたことが判明。このことから、開発した新処方は、毎日の生活の中で使用することで、消費者の気持ちをより前向きな気持ちへ後押しする期待ができるといえる。 同社は、この成果を第一歩として、今後も最先端の技術を取り入れ、さまざまなテクノロジーを活用して消費者の幸せの実現を目指す考えだ。