ユーグレナ社は、同社と八重山殖産が沖縄県石垣島で生産する微細藻類ユーグレナ(ユーグレナ原料)とヤエヤマクロレラ(クロレラ原料)が、1月23日、「ASC-MSC海藻(藻類)認証」を世界で初めて取得したことを発表した。

ASC-MSC海藻(藻類)認証 認証書

ASC-MSC海藻(藻類)認証 認証書

ASC認証は、環境と社会に配慮した責任ある養殖方法で生産された水産物を対象とする国際認証制度で、世界39ヵ国737カ所(2018年12月時点)の養殖場にて同認証が取得されている。MSC認証は、持続可能で環境に配慮した漁業で獲られた水産物を対象とする国際認証制度で、360の漁業にて認証が取得され、認証漁業による水揚げ量は世界の総漁獲量の約1割を占めている(18年12月時点)。これらの認証は、ともに20年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の「持続可能性に配慮した食材(水産物)の調達基準」の一つとして採択されているだけでなく、SDGs (国連の持続可能な開発目標)の達成に貢献していることも注目され、世界の国々の間で年々認証取得件数が増加している。

「ASC-MSC海藻(藻類)認証」取得で取り組むSDGs

「ASC-MSC海藻(藻類)認証」取得で取り組むSDGs

これまで、ASC認証の対象は養殖水産物のなかでも一部の魚・貝・エビのみ、MSC認証の対象は天然の魚介類のみで、ともに海藻は対象外であったが、18年3月、ASCとMSCは初の共同策定基準となる「ASC-MSC海藻(藻類)認証」を発効。ユーグレナ社と八重山殖産が生産するユーグレナ原料およびクロレラ原料が、世界で初めて「ASC-MSC 海藻(藻類)認証」を取得した。

同認証の取得は、ユーグレナ社と八重山殖産が18年4月に内閣府沖縄総合事務局より交付採択を受けた「平成30年度沖縄国際物流拠点活用推進事業補助金」における、沖縄県産クロレラおよびミドリムシの「エコ認証化プロジェクト」の一環となっている。

審査員による培養設備訪問

審査員による培養設備訪問

今回の取得について、ユーグレナ社の出雲充代表取締役社長は、「ユーグレナグループが生産するユーグレナ原料とクロレラ原料が、世界初のASC-MSC海藻(藻類)認証を取得することができ、とてもうれしく思います。沖縄県石垣島の美しい自然の中で育てたユーグレナ原料とクロレラ原料を、日本のみならず海外のお客さまにも安心して召し上がっていただきたいという想いから、グローバルスタンダードであるASC-MSC海藻(藻類)認証取得に向けて動いてまいりました。世界において、藻類も持続可能性に配慮した食材となるということをご認識いただける一助となれば幸いです」とコメントしている。