薬王堂は、10月15日、2019年2月期第2四半期の決算を発表した。薬王堂単体の売上高は前期比111.3%の464億4900万円、営業利益は同109.7%の20億9200万円、経常利益(受取補償金の影響を除く)は同111.3%の22億7800万円となり、いずれも前年同期を上回った。(注:今年4月、マーケティング事業会社を設立し、連結決算となった)。

セグメント別では、フード部門が前期比114.2%と最も大きく伸長し、日用雑貨などのホーム部門(同112.0%)がこれに続いた。ヘルス部門(同107.0%)やビューティー部門(同108.7%)も前期を上回り、いずれの分野も好調に推移した。好調な業績を支えているのは、ESLP推進による客数・買上点数の上昇で、既存店客数は前期比103.3%、一人当たり買上点数は同101.6%と、いずれも前期を上回った。

一方、人件費やポイントカードのポイント経費、電気代などの経費も増加していることから、その対策として、店舗作業の効率化にも力を入れており、自動発注システムの活用、自動釣銭機の導入、電子マネーの導入によるキャッシュレス化などを推進している。

このほか、新たな取り組みとして、セルスペクト社と共同で健康データの収集・販売の事業も進めており、現在、12店舗でセルフサービスによる血液検査(セルフ健康チェック)を実施している。導入店舗数は少ないが、同社の西郷孝一経営企画部長によれば、「無料サービスということもあり、日中の4時間ほどの間に最大15人が利用した店舗があるほか、この半年間に9回検査を受けたお客様もいる」という。定期的な利用を促すには、丁寧な説明などが必要になるため、むやみに導入店舗数を増やすのではなく、まず、仕組みを作ったうえで導入店舗を増やしていく方針だ。