キナリは11月2日、自然派化粧品ブランド「草花木果(そうかもっか)」の導入美容オイルを刷新した「草花木果 ゆずオイル」(46mL・3960円)をブランド公式サイト、楽天市場、Amazonで発売した。2015年に誕生した「ゆずの恵み 美容オイル」と19年のリニューアルを経た3代目となる。ゆずの搾汁残渣をアップサイクルした独自成分「ユズ果皮エキス」に加え、二つの発酵液を新配合。美容オイルと発酵美容液を組み合わせた2層タイプで、洗顔後の肌を整え、次に使う化粧水の肌なじみを高める。

刷新した「草花木果 ゆずオイル」

草花木果は01年の誕生以来、高知県産ゆずをブランドの象徴として活用してきた。今回の刷新では、植物の恵みを生かす姿勢を受け継ぎながら、未利用資源の活用と成分研究を通じて、ゆずの新たな美容価値を引き出す。

着目したのは、果汁を搾った後に残る内皮や種子などの残渣だ。高知県では、ゆずの約半分を占めるこうした部分が、その価値を十分に見いだされないまま廃棄されてきた。キナリの山本理史社長は「廃棄しているのはもったいない。化粧品の原料として使用できないかと考え、開発を進めました」と話す。

同社は21年に残渣を活用した原料開発に着手し、24年に独自成分「ユズ果皮エキス」を開発。今回のゆずオイルには、この独自成分とともに、ユズ種子エキス、ユズ果実エキス、ユズ果実水を配合。果皮から種子、果実、果実水まで、ゆずの恵みを生かした処方とした。

さらに、26年4月から神奈川大学化学生命学部生命機能学科食品美容科学研究室の野嶽勇一教授との共同研究を実施。肌の常在菌の一つで、美肌菌と呼ばれる表皮ブドウ球菌に着目し、ゆず搾汁残渣由来の成分が持つ機能性の科学的な解明を目指す。

3代目の製品は、美肌菌が働きやすい環境を整えることに着目し、独自成分と2種の発酵液を組み合わせた。美容オイルで角層をやわらげながら、発酵美容液が角層深部までうるおいを届け、ハリつやのある肌へ導く。美容オイル層には、ユズ果皮油、ユズ種子油、アルガンオイル、ホホバ種子油、スクワランの5種の植物オイルを配合した。発酵美容液層は、保湿成分の「コメ発酵液(サッカロミセス/コメ発酵液)」と「豆乳発酵液(乳酸桿菌/豆乳発酵液)」をベースに、4種のゆず由来成分を組み合わせた。肌にうるおいを与え、バリア機能をサポートする。顔の導入美容オイルとしてだけでなく、体や髪のケアにも使える。

香りには、高知県安芸中山地区産の有機栽培ゆず100%の天然精油を使用した。パラベン、鉱物油、界面活性剤、合成香料、タール系色素は配合せず、肌へのやさしさにも配慮した。

キナリは資生堂の子会社として01年に設立し、17年にスクロール傘下に入った。社名は日本語の「生成り」に由来し、自然から授かる恵みや知恵を現代の生活に取り入れる思いを込めている。通信販売を中心に「草花木果」「Asmy」などを展開する。「草花木果」は、10月からはホテルのアメニティーへの展開を始め、宿泊を通じた製品体験の機会を設けた。クレンジングではドラッグストアへの販路拡大も進め、通信販売に加えてブランドと生活者の接点を広げる取り組みも進めている。