「男性は美容迷子」の常識は早晩崩れる

日本男性の化粧品需要は底が見えない。矢野経済研究所によると、2025年度の男性用化粧品市場は前年比2.3%増の1360億円。中でも男性用スキンケアは同5.5%増の638億円と伸びている。ただし、この数字だけで男性の化粧品需要の全体像を捉えることはできない。男性用をうたうブランドや商品だけでなく、幅広い化粧品の中から男性が自ら選び、購入する動きが広がっているからだ。

男性の化粧品需要は今後も伸びる。その原動力となるのが、美容経験の蓄積だ。男性にはなお、肌悩みに対してどの商品を選べばいいのか、化粧水と美容液をどう使い分けるのか、日焼け止めやベースメイクをどう取り入れるのかといった知識や使用経験を十分に蓄積していない層が残っている。裏を返せば、経験を積み、自分に必要な商品を選べる男性が増えるほど、需要は「男性用」という枠を超えて広がっていく。その段階であることこそ、男性の化粧品需要に大きな成長余地が残されていることを物語っている。

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