ゲランは8月28日、新フレグランス「ルール ブルー オーデパルファン」(30㍉㍑・1万2320円、50㍉㍑・1万7600円)を全国発売する。既存のフレグランスコレクションへの新たな香りの追加や刷新ではなく、独立した新フレグランスの投入は2017年以来、約9年ぶりとなる。8月26日から伊勢丹新宿店本館1階ザ・ステージ、ブランド公式オンラインブティック、ISETAN BEAUTY ONLINEで先行販売する。

「ルール ブルー オーデパルファン」
新フレグランスが象徴するのは、1828年の創業以来培ってきたヘリテージを起点に、新たな価値を生み出すブランドの姿勢だ。着想源となったのは夕方から夜、夜から朝へと移り変わるわずかな時間に、空が深い青に包まれる自然現象「蒼の時(ブルーアワー)」。3代目調香師のジャック・ゲランは、1912年にパリのポン・ヌフから目にした「蒼の時」に感銘を受け、その感情を香りに封じ込めた「ルール ブルー 1912」を生み出した。新フレグランスは同じ名前と着想を受け継ぐ一方、香りそのものは復刻ではなく、ゲラン専属調香師兼フレグランス クリエイション ディレクターのデルフィーヌ・ジェルクが現代に向けて新たに構築した。
背景にあるのが、現代における時間の価値だ。仕事やSNSのトレンドなど、さまざまなものに追われ、時間を消費しがちな現代において、ゲランは時間そのものが「究極のぜいたく」になりつつあると捉える。日常から少し距離を置き、自分自身と向き合うひとときに価値を見いだし、その感覚を新フレグランスに込めた。
香りは、「蒼の時」の冷たく澄んだ空気感をオゾニック アコードで表現。香りの中心にはアイリスとギモーヴ アコード、オレンジブロッサムを配し、ベースにはヴァニラとアンブロクサンを重ねた。中核を担うのが、ジェルクが3年をかけて開発したゲラン独自の「アイリス チンクチャー」だ。イタリア産アイリスの根茎を用い、天然香料をアルコールに浸して香りを抽出する伝統的な「マセラシオン」の技術を生かして完成させた。ジェルクは「ゲランだけが受け継いできた稀少なノウハウを際立たせたいと思いました。それは、メゾンを象徴する花であり、『ルール ブルー』に欠かせないアイリスを用いて、自ら香料を開発できる力です」と語る。
また特徴的なのが、ジェンダーレスなフレグランスが広がる中、明確に「女性のための香り」として打ち出したことだ。1912年の「ルール ブルー」もジャック・ゲランが妻リリーのために創作した女性向けフレグランスだった。今回も女性調香師であるジェルク自身の視点を重ね、多面的な現代女性に向けた女性らしさを表現する。ジェルクは「今回の新しい『ルール ブルー』で私が表現したかったのは、もっとありのままの、本物の女性らしさでした」と説明。具体的に思い描いた女性についても、「自分自身、私の友人、そしてすべての女性」と話した。
- リフィル
ボトルにも過去と現在をつなぐ思想を反映した。ジャック・ゲランの香りのために1912年に誕生した「逆さハート」ボトルのスタイルを継承しながら、暁と夕闇の空を想起させるブルーのグラデーションを採用。リフィル可能な仕様とし、リフィル(200㍉㍑・3万800円)も展開する。
- 「ルージュ ジェ」のケース
- 「ルージュ ジェ」のケース
- 「ルージュ ジェ」のケース
そのほか、「ルール ブルー」を石けんで表現した「ルール ブルー センティッド ソープ」(120㌘・6050円)、ブランドを代表するリップスティックの一つ「ルージュ ジェ」のケース(3種、各4950円)もそろえ、フレグランスを起点に「ルール ブルー」の世界観を広げる。
月刊『国際商業』2026年10月号掲載


























