「暑すぎる星の、美白」。このキャッチフレーズのもと、ポーラは今夏、美白の新提案を行う。2月1日の新製品発表会で明らかにしたのは、夏特有の紫外線以外の事象「暑さ」にも夏のヤケやすさの原因があること。「ヒートアイランド監視報告書2017(気象庁)」によると、日本の夏の平均気温は1.5度も上昇しているが、それは肌内部の働き「メラニン生成のサイクル」を狂わせ、エラー状態を引き起こし、メラニンを過剰につくり続けるという。

このメラニンと気温の関係性が生む女性の肌悩みを解消するのが、ポーラの美白ブランド「ホワイトショット」から5月1日に発売されるジェルクリーム「ホワイトショットRXS」(医薬部外品・50ミリリットル・1万2000円、リフィル・1万1500円)。新たに配合したポーラオリジナル複合成分「トラネキサム酸RXS」が夏のUV過剰反応を鎮め、高温環境下でもメラニン生成量を抑える。これが最大の特徴だが、ポーラの新しい美白提案はこれだけではない。

5月1日に発売されるジェルクリーム「ホワイトショットRXS」(医薬部外品・50ミリリットル・1万2000円、リフィル・1万1500円)

新製品発表会では、18年12月に厚生労働省に承認された新規美白有効成分「MKS-518」を配合した商品を5月中に投入すると明かした。医薬部外品に関する臨床評価ガイドライン(承認基準ガイドライン)は、より高い安全性を求める流れから厳格化されている。この審査基準で初めて承認されたのが「MKS-518」で、09年のトラネキム酸セチル塩酸塩以来のことだ。効能効果は「メラニンの蓄積を抑え、しみ、そばかすを防ぐ」で、表皮細胞にアプローチするもの。メラノサイトがターゲットのポーラオリジナル成分ルシノールとは仕組みが異なるため、文字通り、新しい機能価値を提案できるわけだ。

商品は、ブランド初のローション「ホワイトショットLX」(医薬部外品・150ミリリットル・1万1000円)とミルク「ホワイトショットMX」(医薬部外品・78グラム・1万1000円)。ポーラによると、多様化する世の中において、メイクで自分らしさを表現するために「ベースの肌は透明でありたい」と考える女性が増加。「美白ケア=美肌ケア」となり、年間を通じて行うケアに変化しているという。ポーラは10年ぶりに承認された新規美白有効成分を武器に、ホワイトショットにローションとミルクを追加し、新客を誘引。ブランド愛用者を増やす考え。ホワイトショットの年間売上高は推計220億円前後。それがどこまで跳ねるかが注目点である。