AMATA 美香(みか)オーナー
文化服装学院卒業後、約10年間にわたり複数のアパレル企業でファッションデザイナーや商品企画、バイイングに携わる。2002年、東京・青山に大人のためのヘアサロン「AMATA」を開業。毛髪診断士としてサロン運営を担うほか、化粧品やヘアケア製品のプロデュース、コンサルティング、メディア出演、講演など幅広く活動している。
スタッフ数や店舗数を増やし、回転率を高めることだけが、ヘアサロン経営の成長ではない。東京・青山で創業24年を迎えたAMATA(アマータ)は、少人数体制ながら、顧客との関係を深めることで安定した経営を続けている。技術や接客、空間の質を磨くだけでなく、毛髪診断や医療連携、メイク体験などへ提案領域を広げ、サロンそのものに顧客が付く仕組みを構築。規模ではなく来店価値を高める、アマータ独自の経営についてオーナーの美香氏に話を聞いた。
アマータは創業24年。現在は美容師3人と受付1人の最少体制ですが、売り上げは落ちていません。顧客の8〜9割がリピーターで、3週間に1度通う人や、2カ月先まで予約を取る人も多くいます。平均施術時間は約3時間半で、客単価は2万5000〜3万円ほど。回転率ではなく、一人一人との関係を深めることで、少人数でも成り立つ経営を築いてきました。
創業時から、客数を詰め込み、必要な工程や会話を省くようなことはしていません。一般には「手間」とされる工程も、結果につながるなら惜しまない。価格ではなく、丁寧なケアの価値で選ばれることを重視しています。空間そのものもサービスの一部です。例えば、お客さまがパウダールームを一度使うたびにスタッフが確認し、洗面台の水滴一つ残さないように拭き上げる。店内に足を踏み入れた瞬間に、「アマータに来てよかった」と思っていただく。青山の同じ場所で営業を続けてきたことも、お客さまの安心につながっています。新規客を増やすだけでなく、既存客がいつでも戻れる場所を守る。技術、接客、空間、立地の積み重ねが、価格や担当者だけに左右されない来店理由をつくっています。
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