MTGと五島の椿は、ツバキオイルを用いた、毛髪のキューティクルを改善する効果のある新規化粧品原料「ツバキラクトン(ツバキ-γ-ラクトン)」を開発した。同原料は、毛髪のキューティクルに特異的に働きかけることが確認されており、ダメージなどで開いたキューティクルを閉じる効果がある。
この研究成果について、化粧品の研究に関する最新の技術・知見が一堂に会する、国内でも有数の規模を誇る専門的学術イベント、第2回化粧品技術者会学術大会にてポスター発表を行った。また、日本毛髪科学協会が発行している機関誌「皮膚と美容」に掲載された。
白髪、ボリュームダウン、パサつきなど、男女問わず毛髪に関してさまざまな悩みを抱えているが、幅広い年代で悩みの上位となっているのが「うねり」だ。
これまでは、髪の内部にある毛皮質細胞の不規則な並び(非対称な配列)が、髪のうねりの主な原因とされてきた。しかし、近年の分析技術の進歩により、水分子との相互作用が、うねりの形成に大きく関わっていることが明らかになってきている。
つまり毛髪へのダメージにより開いたキューティクルから空気中の水蒸気が入ることでうねりが形成されると言われている。
MTGは現行の「キューティクル補修成分ラクトン」より「低濃度」「低温」でうねりへの効果が出る成分を探索した。その結果、長年同社が研究してきた発酵・抽出技術からツバキラクトンを精製することに成功し、その中に含まれている「ツバキ-γ-ラクトン(γ-ドデカラクトン)」が、一般的なヘアケア原料で使用するラクトンより「低濃度」「低温」で毛髪のキューティクルを閉じ、うねりを抑えることを確認した。
ツバキオイルに豊富に含まれるオレイン酸に着目し、ツバキの花から採取した乳酸菌と酵母によるマルチ発酵法により、ツバキ由来のツバキラクトンを開発した。毛髪への効果を期待して研究を進めたところ、ダメージ毛のキューティクル状態を改善することが明らかになった。
得られた結果は四つ。
・キューティクルの改善
ツバキ-γ-ラクトンをダメージ毛に塗布することで、毛髪のキューティクルが改善することが確認された。
・毛髪クシ通りの改善
ツバキ-γ-ラクトンをダメージ毛に塗布することで、毛髪のクシ通りの良さがダメージ毛より優位に改善することが確認された。
・毛髪水分残量の改善
ツバキ-γ-ラクトンを塗布することで、毛髪水分残量が健康毛に近づいた。
・毛髪表面のなめらかさの改善
ツバキ-γ-ラクトンを塗布することで、毛髪表面のなめらかさが健康毛と同様になることが確認できた。
さらに低温・低濃度での効果比較(くし通り抵抗、健康毛を100%とした場合)を行った。ツバキ-γ-ラクトンは一般的なラクトンと比較して同温度の熱処理だと毛髪のクシ通りを有意に改善し、60℃での低温でさらに低濃度(0.0025%)でも一般的なラクトンと同等のクシ通り改善効果を確認した。
また、ツバキラクトンを塗布した側では、毛髪のみだれや毛先の枝分かれが抑制していた。ツバキラクトンを配合することでヒトの毛髪のうねりを抑制する効果を確認した。
ツバキラクトンは、ヘアアイロンによる熱の効果だけでなく、ドライヤーの熱でも効果を発揮できるのが大きな特長である。同社は今後、ヘアケア商品のうねり対策や髪質を整える成分の柱として活用していくとしている。































