ロート製薬の2026年3月期第1四半期業績は、売上高は前年同期比19.9%増の819億6400万円、営業利益は0.8%減の116億9900万円、経常利益は31.4%増の161億2700万円、親会社株主に帰属する四半期当期純利益38.7%増の117億6900万円となった。

国内においてお客のニーズに合った商品提案やインバウンド需要の増加により増収となったことに加え、海外もお客のニーズに合った商品提案に加えて、シンガポールの漢方薬等製造販売企業であるユーヤンサン・インターナショナル社やオーストリアの医薬品・医療機器等製造販売企業であるモノ社の業績を前第3四半期連結会計期間より連結の損益に含めたことにより増収となった。利益面では、原価率の上昇に加え減価償却費やのれん償却額、人件費の増加により販管費が増加した結果、営業減益となった。

セグメントの業績をみると、日本が売上高0.6%増の407億5700万円、セグメント利益3.9%減の63億1000万円だった。売り上げはサプリメントの「ロートV5」や新製品が好調なリップクリーム、新製品のヘアマスク「GYUTTO」等が好調に推移。国内グループ会社ではロートニッテンが増収に寄与した。利益は、原価率の上昇に加え販管費が増加したことで減益となった。

アメリカの売上高は、0.6%増の50億4400万円、セグメント利益39.4%減の1億8400万円。売り上げは医療用消毒薬等を製造・販売するハイドロックス・ラボラトリーズ社が引き続き好調に推移したほか、「肌ラボ」が好調なブラジルの連結子会社も増収に貢献した。

ヨーロッパの売上高は43.3%増の55億7200万円、セグメント利益62.2%減の1億3400万円。ポーランドのダクス・コスメティクス社が「Perfecta」や販売国を拡大した「Hadalabo Tokyo」の好調を受け増収に貢献した。モノ社も売り上げに貢献した。利益は、英国において消炎鎮痛剤の容器供給業者の倒産による生産量低下と代替業者の単価上昇により原価率が上昇し、減益となった。

アジアの売上高は64.4%増の297億4300万円、セグメント利益10.6%増の47億7700万円。ベトナム、インドネシアなどの東南アジアが引き続き好調に推移したのに加え、ユーヤンサン・インターナショナル社が売り上げに寄与し大幅増収となった。一方、ミャンマーは輸入規制の厳格化の影響を受けて原材料や製品の輸入が困難になり引き続き減収となった。商品別では「肌ラボ」、フケ抑制シャンプー「セルサン」、リップクリーム、「アクネス」等が増収に寄与した。

26年3月期通期業績は、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益をそれぞれ25億円、4億円上方修正。売上高8.4%増の3345億円、営業利益2.0%増の390億円、経常利益8.2%増の430億円、親会社株主に帰属する当期純利益2.1%増の315億円を見込む。