高砂香料工業の2026年3月期第1四半期業績は、売上高が前年同期比4.5%増の579億4300万円と増収だったものの、営業利益は1.7%減の39億4800万円、経常利益は28.3%減の40億1700万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は27.3%減の28億3300万円と減益となった。

部門別では、フレーバー部門がシンガポール子会社において飲料向けが好調で売上高7.0%増の319億8200万円、営業利益106.8%増の24億4500万円と増収2桁増益。

フレグランス部門が売上高3.0%増の17億4700万円、営業利益32.2%増の3億2900万円。衣料用洗剤・柔軟剤向けやヘアケア用品向け等が好調に推移した。

アロマイングリディエンツ部門は売上高0.5%減の41億3100万円、営業利益3.4%減の10億2600万円。スペイン子会社ではスペシャリティ品が好調だったものの、高砂香料の減収が響いた。

ファインケミカル部門は医薬品中間体の不振により売上高3.3%減の35億3000万円、営業損失は1億4900万円(前年同期は営業利益12億1100万円)と赤字幅は縮小した。

地域別にみると、日本は売上高は4.5%増の202億7500万円、営業利益が57.2%減の8億8800万円。フレーバー部門が堅調だったものの、ファインケミカル部門が振るわなかった。米州は、売上高は5.4%減の149億6400万円、営業利益は42.9%減の5億4800万円。フレーバー・フレグランス両部門が振るわなかった。欧州はスペイン子会社の寄与により売上高3.2%増の100億1900万円、営業利益は97.2%増の7億5600万円と好調だった。アジアはシンガポール子会社のフレーバー部門が好調に推移したことで、売上高20.5%増の126億8300万円、営業利益162.0%増の17億2700万円と地域別で最も大きく伸長した。

26年3月期通期業績は、売上高は前期比0.3%増の2300億円、営業利益は18.5%減の125億円、経常利益は15.1%減の130億円、親会社株主に帰属する当期純利益12.2%減の117億円と期初予想を据え置いた。