高砂香料工業は、パリオリンピック/パラリンピックの開催を記念して本社高砂コレクションギャラリーにて、6月14日〜12月20日の間、「パリと香水―歴史を彩る香水瓶(フラコン)の世界」と題した展示を行う。
高砂香料工業は19世紀に調香師・香水商がパリを本拠地として活動を始めて以来、この都市と深いかかわりを持ってきた。
同展示では、同社所蔵のフラコン(香水瓶)の展示や当時のポスター等を展示。当時の香水にまつわる細かな解説も添え、パリが世界の「香水の都」となっていく歴史をたどる。
19世紀の雰囲気のあるクラシックなデザインの香水瓶とポスターで古き良き時代のパリが感じられるクラシック「香水瓶の世界」、老舗香水店の代表的な香水瓶を並べた「香水商の時代」、ファッションデザイナーと香水という、今では当たり前となった結びつきの起源とともに、ディオールやサンローランらを経て、ジャンポール・ゴルティエやイッセイ・ミヤケに至る過程をたどる「クチュリエ香水の登場」、ヴァンドーム広場周辺に豪華な店舗を構えるパリのラグジュアリーを代表する宝石店の香水を展示した「宝石商の香水」、十文字美信氏による写真作品とともに展示された「ラリックの香水瓶」など、多様な展示をそろえた。
展示だけでなく、ミツコなど展示されている香水の香りを実際に体験できるスペースも設置。香水の歴史への理解を深めることができる貴重な展示会となっている。★
月刊『国際商業』2024年08月号掲載