小林製薬の2025年12月期第1四半期業績は、売上高は前年同期比10.6%減の326億700万円、営業利益49.6%減の25億3500万円、経常利益56.0%減の24億100万円、親会社株主に帰属する四半期純利益66.5%増の16億2400万円と大幅な減収減益だった。売り上げは、国内において紅麹製品の回収や広告停止の影響で既存品が減収したことや通販の定期購入解約による減収が影響した。利益は減収に伴い売上総利益が減少したことで、営業利益、経常利益ともほぼ半減となった。親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期に特損に計上した製品回収関連損失が縮小したことで増益となった。
事業別にみると、国内事業は12.9%減の235億3700万円、セグメント利益34.0%減の25億4100万円と大幅減収減益。当該期間の気温低下によりカイロが大きく伸びたことや芳香消臭剤がけん引した日用品が横ばいとなったものの、広告停止の影響を大きく受けたヘルスケアや通信販売の定期購入解約が増えた影響をカバーできなかった。
国内事業のセグメント別売り上げは、ヘルスケアが17.8%減の127億5200万円、日用品が0.4%増の86億2600万円、カイロが54.1%増の6億4000万円、通販が53.3%減の7億5100万円だった。
国際事業は、売上高5.1%減の100億9100万円、セグメント利益は100.0%減で消失。米国では、気温低下によるカイロの伸長や23年に買収したFocus社のサプリや医薬品の新製品の寄与、為替がポジティブに働いたことなどがあった一方で、中国、東南アジアでの「熱さまシート」の需要低迷や反動減が売り上げを押し下げた。同事業の地域別売り上げは米国が24.9%増の48億3700万円、中国が28.9%減の19億9200万円、東南アジアが24.6%減の20億3800万円、その他が4.0%増の8億3900万円だった。
25年12月期通期業績は、売上高3.3%増の1710億円、営業利益43.7%減の140億円、経常利益43.0%減の153億円、親会社株主に帰属する当期純利益4.3%増の105億円と期初予想を据え置いた。