小林製薬は4月28日、2020年12月期の第1四半期決算を発表した。連結売上高は前年同期比0.7%増の319億1100万円、営業利益は同5.3%減の48億7500万円、経常利益は同3.4%減の50億4200万円、純利益は同1.6%増の37億4200万円と増収減益となった。

国内では、2019年に発売した、代謝をあげて更年期などのむくみや脂肪に効果のある漢方薬「ビスラットアクリアEX」、美容成分配合の夜用マスク「しっとり美肌マスク」など春に10品、秋に19品の新製品が売り上げに貢献。また、20年1月中旬頃から感染予防対策として、マスクをはじめとする除菌・衛生関連用品の需要が急増し、既存品では、スチーム効果でのどを潤すマスク「のどぬ~るぬれマスク」、ウイルスや菌を殺菌する「のどぬ~るスプレー」などが好調に推移した。一方、訪日外国人の減少に伴ってインバウンド需要が大きく減少。その結果、国内事業の売上高は前年同期比3.5%増の261億5100万円、営業利益が同3.2%増の43億8100万円となった。

海外では、米国・中国・東南アジアを中心に、カイロや額用冷却シート「熱さまシート」、外用消炎鎮痛剤「アンメルツ」などを販売しており、広告や販売促進など積極的に投資し、売上拡大に注力。また、新型コロナウイルスにより、各国で「熱さまシート」や、除菌・衛生関連用品の需要が高まった一方で、世界的な暖冬により米国や中国などでカイロが減収となり、国際事業の売上高は前年同期比7.7%減の50億8500万円、営業利益が同48.8%減の3億6200万円となった。