小林製薬は2月1日、2018年12月期決算説明会を東京都内で開催した。連結の売上高は前期比6.8%増の1674億円、営業利益は14.7%増の262億円、経常利益は13.2%増の273億円、純利益は13.6%増の180億円と増収増益となり、21期連続の増益となった。
国内では、18年7月から9月にかけて発生した自然災害の影響により、流通の停滞、外国人観光客の減少などがあった一方で、酷暑の影響により「熱さまシート」など、暑さ対策製品が好調に推移し、業績を押し上げた。これにより国内事業の売上高は前期比5.6%増の1303億円、営業利益が13.7%増の242億円となった。
また、インバウンド需要が引き続き好調で、訪日客への売上高は推計107億円と17年12月期から4割強の伸長を示した。小林章浩社長は「想定以上にインバウンドが伸びた。当初は医薬品が中心だったが、昨今は口臭ケア製品など日用品にも拡大している」と説明した。海外事業では、「熱さまシート」やカイロなどが中国で伸びたことで、売上高が前期比17.8%増の256億円、営業利益が18.1%増の11億円となった。
今後について小林社長は、「グローバルビジネスをさらに強化していく。昨今のインバウンド需要を通じて、海外のお客様も当社の製品に興味を持ってくれることがわかった。日本国内でのインバウンド需要をさらに喚起する施策を打ち、現地では店頭での販売はもちろん、ネットでも購入できる品揃えを増やしていく」と述べた。
19年12月期の連結業績予想は売上高3.3%増の1730億円、営業利益3.8%増の273億円、経常利益1.9%増の279億円、純利益5.4%増の190億円の増収増益を見込んでいる。