ポーラは、さまざまな香りが織りなす美容サービスを展開するにあたり、リフレッシュ系、リラックス系、アクティブ系の、ポーラ独自の香り3種を開発し、これら三つの香りを組み合わせて嗅ぐことにより、心の状態にどのような変化をもたらすのかを調査した。その結果、リフレッシュ系→リラックス系→アクティブ系の香りを連続して順番に嗅いだところ、心の状態が有意に変化することが分かった。本研究については、今後も継続して研究を進めていく。

調査は以下の手順で行った。

●調査日時:2024年10月19日
●調査方法:20~50代の女性48名を対象に、年代が群間で均等割付となるように3群に分け(各群16名〈各年代4名ずつ〉)、各群に対して、系統の異なる香りを組み合わせ、順に嗅いだ時の心身の状態の変化をVAS法により調査。第1群~3群に、下記の通り調香を順に嗅がせ、心身状態の変化をVAS法により調査。

・第1群:前測定→リフレッシュ系→リラックス系→測定1回目→アクティブ系→測定2回目

・第2群:前測定→リフレッシュ系→リフレッシュ系→測定1回目→アクティブ系→測定2回目

・第3群:前測定→リラックス系→リラックス系→測定1回目→アクティブ系→測定2回目

●調査で使用した香り:

・調香A:リフレッシュ系の香り

・調香B:リラックス系の香り

・調香C:アクティブ系の香り

●検証方法:

1.入室:同意書を記入後、10分間安静。

2.ストレス負荷:2~3桁の加算・減算暗算または1~3桁×1~2桁の乗算暗算の計算課題を、10分間行う。

3.前測定:ストレス負荷直後にVAS法アンケート

4.調香を嗅ぐ(嗅ぐ①):ろ紙に調香を噴霧したものを1分間嗅ぐ

5.休憩(5分間)

6.調香を嗅ぐ(嗅ぐ②):ろ紙に調香を噴霧したものを1分間嗅ぐ

7.測定1回目:香りを2回嗅いだ後にVAS法アンケート

8.調香を嗅ぐ(嗅ぐ③):ろ紙に調香を噴霧したものを1分間嗅ぐ

9.測定2回目:香りを3回嗅いだ後にVAS法アンケート

調査により、二つの結果が得られた。

1)リフレッシュ系→リラックス系の2つの香りを嗅ぐことで、「疲れている」「不安だ」の項目が有意に低下

第1群(リフレッシュ系、リラックス系の2種の香りを嗅ぐ)では、「不安だ」「疲れている」が有意に低下した。第2群と第3群(リフレッシュ系、リラックス系のうち1種類の香りを嗅ぐ)では、有意な差は認められず、第1群に起こった特徴的な変化と言える。また、全ての群で「ストレスを感じる」は低下し、「心地よい」「爽快である」「解放感を感じる」は増加する結果となった。

2)アクティブ系の香りを嗅ぐ前に、リフレッシュ系・リラックス系の2種の香りを嗅ぐことで、「頭がすっきりしている」が有意に増加。

第1群(アクティブ系の香りを嗅ぐ前にリフレッシュ系・リラックス系の2種の香りを嗅ぐ)では、「不安だ」「疲れている」が有意に低下し、「頭がすっきりしている」が増加した。一方、第2群と第3群(アクティブ系の香りを嗅ぐ前に、1種類の香りを嗅ぐ)では、有意な差は見られなかった。

また、全ての群で「ストレスを感じる」は低下し、「心地よい」「爽快である」「解放感を感じる」は増加する結果となった。