ポーラと顧客の関係が一段と深く、広くなり始めた。その事例は枚挙に暇がない。例えば、4月18日に立ち上げた新サービスプログラム「ポーラ プレミアム パス」は、国内の各チャネル（店舗、百貨店、ECなど）別に保有していた顧客IDを共通化したもの。商品の購入を検討している人にもアプローチできる。これは製販一体のビジネスモデルで、顧客とダイレクトに結び付くポーラならではの仕組みと言えるだろう。一方、顧客接点の拡大でいえば、6月1日に化粧品専門店チャネルに新規参入した。1号店は広島県の「LOOK さんすて福山店」。化粧品専門店との契約BtoBモデルで、前述のID共通化と切り離している。ポーラの顧客接点が少ない商圏では、生活者の化粧品購買行動に合う売り場を設けるということだ。ポーラの安野晋平執行役員は、次のように説明する。
「ポーラは創業時から〝最上のものを一人ひとりに合ったお手入れとともに直接お手渡ししたい〟という想いを大切にしてきました。昨今、お客さまを取り巻く環境は日々変化し、多様な価値観、多様なライフスタイルにより、購買行動においても、自由にストレスなく選択できる必要性が高まっています。お客さま一人ひとりの個性と違いを尊重し、可能性を広げていただくために、『ポーラ プレミアム パス』を立ち上げました。ただ、既存チャネルのみを前提とした全国一律のやり方で、多様な地域のお客さまニーズに応えるには限界があります。地域ごとに異なるお客さまのライフスタイルに寄り添う、ポーラらしいOMO戦略の一環として化粧品専門店チャネルに進出したんです」
ポーラにまつわる“ぜんぶ”を集約
新サービスプログラム「ポーラ プレミアム パス」
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