集客力を支える二つの要素

アイスタイルリテール(東京都港区)が手掛ける「アットコスメストア」は店舗強化に力を入れている。直近だけを見ても、2024年7月4日にリニューアルオープンしたイオンモール浦和美園店は売り場面積が1.6倍に拡大。1日の購入者数は6倍に跳ね上がった。続いて8月20日にアミュエスト博多店を3倍の127坪に増床。九州初上陸の高級ブランドをそろえるなど、百貨店との差別化を図った。さらに9月12日には子会社のシドニー既存店(アトレ亀戸店)をアットコスメストア風に改装。そして10月4日、札幌駅直結の商業施設に札幌ステラプレイス店を新設する。道内初の大型直営店(約139坪)で、商圏を広域にカバーする考え。アットコスメストアは勢いに乗っている。


アミュエスト博多店は回遊性が高い。水場があり、クレンジングを訴求していた

24年6月期のリテール事業(店舗+EC)は、売上高が前期比44.2%増の421億4500万円、営業利益が同88.7%増の26億3600万円。店舗に限ると、売上高は同51.6%増の278億5400万円である。この好業績にも慢心しないのは、24年8月14日に発表した5年以内に総売上高1000億円を目指すという中期事業方針があるからだ。しかも「1000億円のうち、800億円をリテール事業で稼ぐ」と同社の遠藤宗社長は明言。24年6月期の実績を2倍にするために、リテール事業強化の手を緩めない。

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