存在感を高めるシェアサロンは早くも転換期を迎えている

美容室チャネルを取り巻く環境は変化が速い。伸びた髪は切らざるを得ないから、コロナからの回復がスムーズで、2021年、22年は堅調に成長した。しかし、23年5月にアフターコロナが始まると、生活者の消費は旅行や外食に移り、美容室に落とすお金は減少。しかも人口減に伴う客数減が始まり、新しい来店動機の創出が急務になっている。美容室は人材教育の強化に乗り出し、メーカーはデジタル活用と商品開発で現状の打開を目指している。

大手美容室チェーンは二極化が加速している。固定客化の仕組みが整っている企業は客数が安定。そのうえで新客獲得に取り組むことから成長が続く。集客と固定化の要である美容師のスキルアップに力を入れており、それが功を奏している。その一方で、ホットペッパービューティーへの広告出稿に頼る新客重視戦略をとっている大手美容室チェーンは失速気味。新規出店の鈍化、既存店の閉鎖、業務委託の美容室への業態転換などが目立つ。当然、人材の流出も激しい。独立して美容室を立ち上げたり、フリーランスとしてシェアサロンで働く美容師が後を絶たない。

この情報へのアクセスはメンバーに限定されています。ログインしてください。メンバー登録は下記リンクをクリックしてください。

ログイン