日本パーマネントウェーブ液工業組合は6月13日、第59回通常総会を東京・新宿において開催。令和5年度事業報告、令和5年度決算報告及び剰余金処分案並びに監査報告、令和6年度事業計画案、令和6年度予算案、役員改選の五つの議案について報告、決議がなされ了承された。

冒頭あいさつに立った田尾大介理事長(アリミノ社長)が事業活動について報告。組合独自の統計調査による23年1〜12月の化粧品カール剤を含めたパーマ剤全体で前年に続きプラスとなり、出荷金額は前年比約106%(出荷数量約104%)となった。カテゴリー別では、チオ系バーマ剤は出荷金額が約89%(出荷数量約96%)、シス系パーマ剤の出荷金額は約89%(出荷数量約92%)、縮毛矯正剤の出荷金額は約102%(出荷数量約102%)だった。化粧品カール剤については、出荷金額が前年比約114%(出荷数量で約108%)と堅調に推移した。

医薬部外品のチオ系パーマ剤は前年比マイナスだったが、化粧品カール剤ではプラスとなり、市場環境が確実に変化してきたことがうかがえる結果となった。

「アフターコロナの動きが確実に進んだ状況において、理美容室という場が、人々の生活になくてはならないものになってきたことが明確になってきました。またメンズパーマにクリームタイプを使う新しい施術方法が提案され、仕上がりの質感が良いといった特徴から試されるお客さまが増えつつあり、新しい市場や顧客創造につながっていると感じています」(田尾理事長)

また、22年10月にシステアミン塩酸塩が医薬品の一般的名称に登録され、今年3月26日付けで医薬品成分に該当することが確定。ただ、組合では速やかに専門委員会を組織し、この課題に取り組んできた結果、3月8日のパブリックコメントで化粧品基準の改正案が示され、施行されれば〝洗い流すヘアセット料〟に配合できることになったのを伝えた。

月刊『国際商業』2024年08月号掲載