日本の受注再拡大が業績を後押し

――まずは日本色材工業研究所の2023年を振り返って、どのような年でしたか。

奧村 コロナが5類に移行し、消費者もコロナ以前のライフスタイルを取り戻し始めました。そのなかでメイクの需要も戻りつつあり、口紅・リップ、スティックファンデーションなどの油性固形類が非常に好調でした。5類移行というきっかけはありましたが、22年ごろからコロナの重症化事例数にも変化が見られ、ひょっとしたら23年は化粧品需要が急速にリバウンドするかもしれないと考え、社内的にはその備えをしていましたが、各社が一斉に生産計画を再び動かし始めたこともあって、日本色材の工場の稼働も想定以上のスピードで戻ってきています。それにしっかり対応するためには早い段階で生産体制のアップデートに着手しなければならないと感じるほどです。欧州のマーケットは以前もお伝えしていますが、欧州の化粧品大手がコロナ下でも開発を止めることがなかったため、底堅い。フランスの生産拠点では大型の受注もあり、日本以上に堅調です。

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