アクシージアは、11月29日開催の取締役会において、エムアンドディ社の全株式を取得することについて合意し、株式売買契約を締結し子会社化することについて決議したことを明らかにした。株式取得金額は2800万円。株式取得後1年目はアクシージアの財務支援によるエムアンドディの収益性改善、2年目以降はグループのシナジー追求のためビジネスモデルを変革し、アクシージアの日本国内ECビジネスモデルの基盤として育成していく。
アクシージアグループは、「アジア(ASIA⇒AZIA)の美を日本から世界に発信する総合ビューティーソリューションカンパニーを目指す」という企業理念のもと、主に中国市場において売り上げを伸ばしてきた。主戦場とする中国市場は、非常に変化が早い市場で、過去では、アクシージアの事業展開において22年3月の上海ロックダウンや、同年12月のゼロコロナ政策転換による大規模なパンデミックといった事象が発生。しかしながら、同グループはそうした厳しい状況下でも迅速かつ的確に対処することで、毎期増収増益を達成し続けている。
一方で、かねてより、ビジネスリスク分散の観点から、中国以外の地域への展開強化の必要性を認識しており、23年9月14日付で開示した中期経営計画において、日本および第3市場(中国、日本以外の地域)への展開強化を持続的な成長戦略の一つとして位置づけており、具体的には23年6月に日本国内のSNSマーケティング強化を目的としたアクシージアバリュークリエイター社を設立、同年8月には東南アジア諸国への事業展開を目的としたシンガポール子会社の設立等、活動を加速させている。
対象会社であるエムアンドディは、1993年創業来、福岡市に地盤を置き輸入化粧品の販売で実績を上げてきた企業。国内EC売上が80%、ドラッグストアへの卸売販売が20%となっておりますが、特に国内ECにおいて ショップBLANC LAPIN(ブラン ラパン)を運営、展開する。
株式取得により、アクシージアグループにおける日本国内の連結売上高規模拡大を狙うこと、また、中国割合が約9割を占める事業ポートフォリオを、目指す方向(事業リスク低減、売上ポートフォリオの改善)へ近づけることができる。また、日本国内EC販売の基盤を獲得でき、グループ全体の国内ECビジネス拡大を加速できるほか、会社全体の売り上げポートフォリオの偏重の改善、カントリーリスク低減なども見込める。将来的には共同でのプライベートブランド開発、商品化する等の展開等によりアクシージアグループのオーガニックな成長戦略にも有益な基盤になりうる。エムアンドディにとっても、アクシージアの厚い財務基盤、取引ネットワーク、リソースの活用により、新たな事業展開を指向すること、不採算状態から脱却し収益性を高める方向性へ舵を切ることができる。それにより将来的には、双方にメリットを得ることができるため、買収合意に至った。
今後は、グループ間での事業上の交流を高め、シナジー創出によって企業価値の最大化を図り、さらなる成長を推進していく。