三越伊勢丹ホールディングス(HD)の2024年3月期第2四半期決算は、売上高は前年同期比11.5%増の2485億1800万円、営業利益は125.7%増の201億9000万円、経常利益は140.1%増の229億700万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は91.3%増の148億6500万円となった。

国内百貨店では、首都圏店舗を中心とした入店客数の高い伸びを背景に、国内外のお客一人ひとりの幅広い関心事に応えるべく品揃えやサービスの強化に取り組んだ結果、宝飾品やラグジュアリーブランドなどの高額品だけでなく、化粧品や食品など幅広いアイテムが好調に動き、総額売上高はコロナ禍からの反動で大きく伸長した前年実績を更に上回り、前年同期比2桁以上の増収となった。

特に9月には、同社が力を入れる「高感度上質戦略」「マスから個へのビジネスモデル転換」の象徴と言えるお得意様向けのご招待会(伊勢丹新宿本店「丹青会」、三越日本橋本店「逸品会」)を開催し、ラグジュアリーブランドからアート、食品まで幅広いアイテムを強化したことにより全国からお客の支持を集め、ともに過去最高の売り上げを記録。両本店のご招待会では自動車や不動産、楽器など普段は百貨店の店頭で取扱いのない商材の商談も進み、外商顧客をはじめとする個のお客のニーズの深掘りに弾みがついている。

また、エムアイカード会員獲得および三越伊勢丹アプリのダウンロード数拡大などに引き続き取り組んだ結果、同社が識別できる顧客(以下、識別顧客)の数は順調に拡大し、外商顧客を含めた識別顧客による総額売上高(国内百貨店合計)も前年同期実績を上回った。特に、訪日外国人顧客によるインバウンド売上拡大においても、両本店の識別顧客による購買シェアは70%水準を維持している。

免税売上高については、訪日外国人顧客のニーズを見越したラグジュアリーブランドのハンドバッグや宝飾品などの高付加価値商品の品揃え強化が功を奏し、首都圏の都心店舗だけでなく地域百貨店においてもコロナ禍前の2018年度実績を上回る水準まで回復、当第2四半期連結累計期間における国内百貨店合計の免税売上高は過去最高額を更新している。

オンライン事業に関しても、カテゴリー別のサイトを中心に取り組みを強化しており、化粧品(meeco)、ふるさと納税などのサイトが前年同期実績を2桁以上上回るなど堅調に推移した。

これらの結果、首都圏の株式会社三越伊勢丹が大幅な増収となった他、地域百貨店についても“拠点ネットワーク戦略”として新宿・日本橋両本店との連携を強め、札幌や名古屋、福岡などの大都市を中心に前年実績を上回った。特に伊勢丹新宿本店の単月の総額売上高は2022年4月以降、18ヶ月連続でコロナ禍前の2018年度の同月実績を上回って推移しており、当第2四半期連結累計期間において過去最高額を更新している。

また、「百貨店の科学(収支構造改革)」による徹底した経費コントロールの取り組みを全国で加速させており、地域百貨店合計が黒字に転じるなど、国内百貨店事業の収支面は大幅に改善している。

海外事業(2023年1月1日~6月30日)は、ゼロコロナ政策からの転換を受け中国国内各店舗の売り上げが前年同期比でプラスに転じた他、マレーシアや米国の店舗では改装が寄与し前年実績を上回るなど概ね堅調に推移した。

この結果、百貨店業における売上高は前年同期比7.5%増の2085億2600万円、営業利益は227.0%増の167億8600万円となった。

通期見通しは、売上高が前年同期比7.7%増の5250億円、営業利益は62.1%増の480億円、経常利益は66.6%増の500億円、親会社株主に帰属する当期純利益は14.3%増の370億円。営業利益、経常利益ともに統合後最高益を大きく超える計画に上方修正した。