個対応の店頭活動は稀有な価値を持つ

資生堂は2023年7月21日から10月31日までの103日間、化粧品専門店の魅力を世の中に発信する「化粧品専門店WOW体験」に取り組んでいる。化粧品専門店の強みは、優れた接客力とカウンセリング力をもとに、顧客1人ひとりの肌状態や気持ちに寄り添い、スキンケア、メイクアップ、サプリメントなどの幅広い商材の中から最適なソリューションを提案することだ。つまりウェルビーイングが問われる昨今の時流に乗れるチャネルの一つである。だが、専門店はリアルを軸に発展してきたがゆえに、顧客に寄り添う店頭活動の魅力は、以前ほど生活者に広く知れ渡っているとは言い難い。そこで資生堂は、化粧品専門店の店頭活動が生む独自体験を「WOW体験」と名付け、改めて大々的に世の中に発信する取り組みを発案。23年はチェインストア制度100周年の節目の年で、ブランドや商品の強化に注目が集まりがちだが、化粧品専門店自体の魅力を発信し、顧客獲得を全面的にサポート。全方位の専門店政策の強化は、専門店の存在を大切にするリーディングカンパニーの強い意気込みを感じさせるものだ。

「化粧品専門店WOW体験」のメインターゲットは、40代の生活者である。特に、SNS等から独自に情報を入手し、化粧品の購入を繰り返しているものの、いまだに自分に最適な美容を発見できていない人たち。いわゆる化粧品ジプシーに、「ヒューマニティー×テクノロジー×トータルソリューション」が織り成す化粧品専門店の強みを伝え、訪店を促し、「WOW体験」の虜になってもらおうという算段だ。資生堂ジャパン専門店部企画推進グループの栗原和輝氏は次のように言う。

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