ファンケルの2023年3月期業績は、売上高は前年比0.4%減の1035億9500万円、営業利益19.7%減の78億4300万円、経常利益17.7%減の85億5700万円、親会社株主に帰属する当期純利益33.0%減の49億7000万円と減収大幅減益だった。売り上げは、国内店舗チャネルの苦戦や中国のロックダウンの影響があったが横ばいで着地。利益面では顧客基盤拡大に向けた広告宣伝費の積極的な投入により減益となった。

事業別では、化粧品関連事業の売り上げが2.3%減の574億4800万円、営業利益は売上総利益率の改善や、販売促進費の効果的な使用に努めたものの、広告宣伝費を積極的に使用したことなどにより、22.1%減の59億500万円。ファンケル化粧品は、広告宣伝を強化した通信販売および卸販売他が伸長したものの、新型コロナウイルス感染症の影響などにより、店舗販売および海外が減収となり、1.5%減の421億200万円となった。アテニア化粧品は、国内において「スキンクリアクレンズオイル」や、スペシャルケア製品が好調だったものの、海外が中国ロックダウンの影響や、現地の在庫調整により減収となり、全体では2.5%減の134億4700万円。boscia(ボウシャ)は、化粧品専門店や百貨店などの小売への卸販売が振るわず、32.5%減の7億8300万円だった。

チャネル別では、通信販売が3.1%増の314億400万円、店舗販売が10.5%減の118億2500万円、卸販売他が5.5%増の88億円、海外が20.3%減の54億1700万円だった。

栄養補助食品関連事業の売上高は、3.6%増の398億7100万円、営業利益は12.1%減の34億2900万円だった。国内は、新型コロナウイルス感染症の影響などにより、店舗販売が減収となったものの、広告宣伝を強化した通信販売および卸販売他が伸長し、売り上げは増収。海外は、中国ロックダウンの影響や、現地の在庫調整により減収となった。利益面では、増収により売上総利益が増加したものの、広告宣伝費を積極的に使用したことなどにより減益。チャネル別では、通信販売が4.9%増の181億7600万円、店舗販売が11.5%減の58億2800万円、卸販売他が16.6%増の115億4100万円、海外が7.1%減の43億2500万円だった。

その他関連事業の売上高は6.5%減の62億7600万円、営業利益は9200万円と前期の赤字から黒字転換した。

24年3月期通期業績は、売上高7.1%増の1110億円、営業利益53.0%増の120億円、経常利益42.6%増の122億円、親会社株主に帰属する当期純利益60.9%増の80億円を予想する。