2022年の大躍進が次々発表される仏コスメ業界。1月末のLVMHに続き、2月10日のロレアルも記録的業績を発表し、5月末の発表を待つシャネルも前年の好結果から、さらなる飛躍が期待される。中堅どころも好調と伝えられ、仏コスメ業界は、コロナ禍やエネルギー危機という難局を乗り越え、強靭さを見せつける。
長らくロレアルの顔として采配を握ってきたアゴン氏に代わって、21年からCEOとなったニコラ・イエロニムス氏は、美しい英語でサクサクとプレゼンを進めるフランス人エリート。33年前に入社して以来、さまざまなブランドを担当し、世界各地のマーケティングや財務などで辣腕ぶりを発揮し、トップに昇りつめた生え抜きだ。ただ少し意外だったのは、この日、ひな壇にずらりと並んだCFOと各製品部門を担当する4人の責任者が、一人を除いてフランス人の中高年男性ばかりだったこと。取締役の女性比率4割以上が義務づけられ、多様性を前面に打ち出すフランス企業としては、多少違和感があったのは筆者だけだろうか(ただし、ロレアルの取締役の女性比率は50%)。
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