サンスターは、「女性の健康週間」(3月1〜8日)に合わせて、全国の女性1309人を対象に「女性の健康と口腔に関する調査」を実施。その結果を交えながら、3月1日には「サンスター Mouth&BodyメディアセミナーVol.1」として「女性ホルモンの変化と口腔環境の変化~ライフステージ別オーラルケア 妊娠期 編~」を開催した。
同会では、サンスター広報部の中谷道子部長、一坂理絵広報グループ長、サンスター財団の歯科衛生士である平塚江玲奈氏が登壇。
開会の挨拶に立った中谷部長は、「女性の健康週間に際して、特に女性のライフステージにおいて口腔の状態が変わりやすい時期である妊娠期・妊娠前のオーラルケアは重要です。妊娠中に口腔にまつわるトラブルは起きやすいという知識はありながら、実際に自分の身に起きてしまうというケースも多い。妊娠してからの歯科検診、妊娠前・普段からの受診、妊娠中にはプラスアルファでのケアが必要だということをお伝えしていきたいと思います」とセミナーの意図を説明した。
一坂グループ長は、サンスターが実施した調査についての結果を報告。妊娠前から「むし歯予防・歯周病予防」をした方が良いことを知っていた人が約7割いる一方で、実際に妊娠前から「むし歯予防・歯周病予防」をした人は約5割。また、妊娠前から「むし歯予防・歯周病予防」をせずに後悔をした人が約4割もいるという実態を明らかにした。
妊娠中、つわりでの困りごととして「歯みがき」は食事、睡眠不足に次いで3位。さらに、妊娠中・出産後の口腔状態の変化を感じている人は約4割。「虫歯になりやすくなった」や「歯がもろくなる」「ハグキの出血」「口臭が気になる」といった悩みもあり、妊娠中・出産経験のある女性のうち、「20代までには歯周病ケアを始めるべき」と回答した人は7割にも上る。
「出産妊娠によって口腔状態の変化を実感し、早期からの口腔ケアの重要性、歯を健康に保ちたいという傾向があります。妊娠前から日常的な虫歯予防、歯周病予防に加えて歯科検診を行い、つわりの時期にもオーラルケアが必要です」(一坂グループ長)
平塚氏は、妊娠によって起こる口腔環境の変化とその原因について説明。女性ホルモンの一つであるエストロゲンが増加することで、歯周病菌が増殖し歯茎の状態が悪化。さらに、つわりによる食事や歯磨き習慣の乱れなどによって、むし歯・歯周病のリスクが高くなる。
そこで、妊娠初期、中期、後期それぞれにおいてのオーラルケアについても詳しく解説。初期には「顔を下に向けてみがく」、「吐き気の感じやすい奥歯は最後にみがく」、「ヘッドの小さい歯ブラシを使う」といったセルフケアの具体的な方法、妊娠中期に行ってほしい歯科検診でのアドバイスなど、細かな点について紹介した。「普段なんとなく行っている歯磨きですが、妊娠中には今日お話したようなさまざまなリスクがあるということを意識していただいて妊婦さんのお口の健康を守っていけたらと思います」(平塚氏)と締めくくった。
月刊『国際商業』2023年05月号掲載