生産体制の再構築が喫緊の課題

厳しいながらも復調の兆しは見えてきた――。化粧品OEMの経営者の所感はおおむねこうした意見で一致している。UV商品の需要減や、生活者を含めて“顔パンツ”と揶揄されるマスク着用が長期にわたり継続する見通しから厳しい見方があることは確かだ。それでも、新型コロナが拡大して2年が経過し、化粧品業界に底打ち感が広がっているのは、マスク着用常態化で大きな逆風を受けたメイクアップ中心のOEMにおいても回復に転じているところが出てきているから。コロナの影響が少なかったD2Cを含む通販ブランド、および経済の回復に動き出した米国や早くから回復基調にあった中国での取引拡大が回復を後押ししている。そこに手を打ってきたOEM企業は攻勢に転じている。

さらに最終化粧品メーカーの在庫コントロールが一巡し、逆に店頭在庫不足の不安から注文を入れるケースも出てきており、国内化粧品市場再活性化に向けて明るい兆しも見えてきている。OEM業界は2022年下期以降の受注拡大に期待が高まっている。

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