花王は1月27日、化粧品プラスチックボトルの水平リサイクルを目指し、回収した使用済み化粧品ボトル容器によるボトル再生化にむけた実証実験を実施すると発表した。

2月1日から7月31日まで、化粧品ブランド「TWANY(トワニー)」を取り扱う関東エリアのイオン直営店舗および同イオンモールで展開する「カラースタジオ」において使用済み化粧品ボトル容器を回収し、日本環境設計(神奈川県川崎市)の保有するケミカルリサイクル技術「BRING Technology」による、化粧品の“ボトルからボトルへ”の水平リサイクル実証実験に用いる。

花王が目指す化粧品プラスチックボトルの水平リサイクルとは、回収した使用済み化粧品ボトル容器を用いて再生素材を製造し、化粧品ボトル容器に再生すること。日本環境設計と協働し、同社が保有するケミカルリサイクル技術を用いることで水平リサイクルを実現させる取り組みに着手。

第一弾として、2021年6月に、日本環境設計のグループ会社であるペットリファインテクノロジーが製造した、ケミカルリサイクルPET素材を「TWANY」のボトル容器に採用。バージンPET素材と同等の品質の、美しい容器が製造できることを確認している。

一般的に、化粧品ボトルには着色や加飾が施され、包装容器のPET素材へ再生することは難しいとされていた。そこで、第二弾となる今回は、実際に回収した使用済み化粧品ボトル容器を用いて再び化粧品容器を製造する実証実験を行なうことになった。

今後は、「TWANY」以外にもケミカルリサイクルPET素材の採用ブランド拡大を進めるとともに、回収規模を広げていく予定だ。花王は、今回の実証実験で得られた知見を生かし、早期に化粧品プラスチックボトル水平リサイクルの社会実装を目指す考えを示している。