2021年1月、花王は化粧品事業部門を設置。ソフィーナ事業、キュレル事業、カネボウ化粧品など事業単位のブランド運営から、三つのビジネスグループ(プレステージビジネス、マステージビジネス、リージョナルブランドビジネス)による化粧品事業の一体運営に舵を切った。続いて、同年4月1日、新しい美容カウンセリング会社「花王ビューティブランズカウンセリング(KBBC)」を新設した。これまでのソフィーナビューティカウンセリングとカネボウビューティカウンセリングの機能を統合した会社で、花王の美容部員が全員所属する。新会社設立の狙いは、美容部員によるプロフェッショナルなカウンセリング活動を通じて、花王の化粧品事業が持つブランドの世界観、価値の伝達、愛用者の維持・拡大の活動を強化することにある。KBBCは、化粧品事業部門と一体となって強いブランドづくりを加速する重要な使命を担う。新会社の初代社長に就いた丸山真弘氏に戦略を聞いた。

七つのブランドに注力するマネジメント体制を構築

――花王グループの美容カウンセリング会社を統合した理由は何でしょうか。

丸山 一番の目的は、事業、販売、美容会社の一体運営です。これまでは事業はソフィーナとカネボウ化粧品、美容会社はソフィーナビューティカウンセリングとカネボウビューティカウンセリングというように、事業単位に組織が分かれていました。しかし、21年1月に事業は化粧品事業部門として一体化し、事業単位ではなくブランド単位で運営する体制となりました。美容会社も21年4月に統合、これにより、事業と美容会社が一体となってブランド強化を加速する体制が整いました。特に、プレステージブランドを展開している百貨店チャネルの営業機能は、化粧品事業部門と花王グループカスタマーマーケティング(KCMK)を兼務にすることになり、事業、販売、美容会社の一体運営を強く推進していくことになります。

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