国内市場に吹く四つの逆風
「オリンピック開催、そして人流回復を見込んだ計画をしていたが、ほぼ毎日緊急事態宣言、まん延防止重点措置が適用されていたため、内需が激しく落ち込んだ」。コーセーの望月愼一取締役は2021年の上期決算会見で国内の市場環境をこう振り返った。
厳しい市場環境は、経済産業省の生産動態統計からも見てとれる。21年1~9月の出荷実績を見ると、トリートメントやワックスなどの頭髪用化粧品は2700億円で前年同期と同じ数値と健闘した。だが、洗顔や化粧水などの皮膚用化粧品は4886億円(前年同期比13%減)、チークやアイシャドウなどを含む仕上用化粧品は1551億円(同13%減)とコロナ禍で大打撃を受けた20年の水準を下回る結果となった。
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