アース製薬は、40年ぶりに、新規有効成分を使用したアタマジラミ駆除剤「アース シラミとりローション」(150ミリリットル・3850円)を8月20日に発売する。同製品は、ジメチコンを使用した駆除剤として日本で初めて厚生労働省より承認された医薬部外品だ。
アタマジラミ駆除剤が開発されて以来、ピレスロイド系殺虫成分が長年使用されてきたため、駆除剤が効きにくい抵抗性アタマジラミが出現。国立感染症研究所の調査によると、沖縄県で検査したアタマジラミの96%で薬剤の抵抗性が確認されている。抵抗性の有無は見た目では分からず既存の駆除剤を使用しても効果が十分に得られないため、症状に悩み続けることもあり、相談件数も増加しているのが実情だ。
一方で、アース製薬にも「薬剤抵抗性のアタマジラミにも効く商品が欲しい」との声が寄せられていた。
そこで開発したのが、優れた駆除効果と安全性、使用者の安心感の両立を追求した「アース シラミとりローション」だ。ローションで成虫や幼虫、卵を包み込んだ後、ジメチコンでコーティングして動けなくし、水分代謝を抑制することでアタマジラミを駆除。薬剤抵抗性アタマジラミはもちろん、卵にも殺虫効果があるため、幼虫の発生を防ぎ、再発予防にもつながる。新製品を発売することで、被害が増えていることへの注意喚起にもつなげたい考えだ。
ジメチコンは、医薬品内服薬や薬用化粧品などで広く使われている、安全性の高い成分。優れた駆除効果がありながら人への作用が緩和であることも特徴の一つだ。ピレスロイド系殺虫成分および界面活性剤やアルコール、パラベン、香料、着色料不使用のため、成分が気になる人も安心して使える。
アタマジラミは頭髪に寄生し、皮膚から吸血することで、かゆみや湿疹などを起こす。成虫は動きが速いため見つけづらく、また、卵は髪にしっかり固着され指でつまんでも簡単には取れにくい。清潔にしていても寄生されることがあり、頭と頭が接触したり、寝具や帽子、タオルなど身の回りの物を共有したりすることで感染が広がるため、特に保育園や幼稚園、小学校で集団発生しやすい。
アース製薬は、「生命(いのち)と暮らしに寄り添い、地球との共生を実現する。」という経営理念のもと、生活者がより質の高い生活を送れるような製品を今後も提供し続けていく。