アース製薬の2021年12月期第2四半期業績は、売上高4.7%増の1158億2100万円、営業利益15.9%増の185億6600万円、経常利益17.2%増の189億700万円、親会社株主に帰属する四半期純利益16.5%増の127億5900万円と増収大幅増益。全事業ともコロナ禍による新たな生活様式が一般化したことが売り上げを後押ししたのに加え、四半期ごとに精緻なコストコントロールをしたことにより、売り上げ・利益とも過去最高を更新した。

グループの二大柱の一つである虫ケア用品部門は5.4%増の515億6900万円と引き続き堅調に推移。「市場は今年も上期までは昨年同様のペースで進捗しており、非常に手ごたえを感じる状況」(川端克宜社長)という。

もう一つの柱である入浴剤は27.4%増の131億2400万円と大幅な増収となっており、日用品部門の成長をけん引。これにより日用品部門全体も7.3%増の525億8700万円となった。

「おうち時間が増える中で今期も順調。定着化してきたと言える」(川端社長)

成長戦略の一丁目一番地に掲げる海外事業は、東南アジアのロックダウンなど、環境的には厳しい状況が続くものの、構造改革を進めてきた成果が表れ始めている。売上高は11.4%増の74億4000万円、営業利益率も20.0%まで高まっており、順調な推移だ。川端社長は「取り組みは半ば。さらにアクセルを踏み込んでいく」と意気込む。

21年12月期通期業績は、7月29日に売上高2.8%増の2015億円、営業利益5.1%増の120億円、経常利益6.3%増の124億円、親会社株主に帰属する当期純利益117.1%増の77億円へと上方修正。下期に様々な新製品の上市を予定しており、期初予想は上振れる見込みだ。また、虫ケア用品の返品対策も引き続き進め、さらなる低減を図る。