日用品・化粧品卸のあらたの2021年3月期通期業績は、売上高が前年比4.7%増の8340億3300万円、営業利益23.5%増の115億2100万円、経常利益19.5%増の120億9900万円、親会社株主に帰属する当期純利益14.0%増の82億円と増収大幅増益となった。
カテゴリー別では、ヘルス&ビューティーが4.0%増の2600億6300万円。「マスクやハンドソープなど衛生関連品は大きく増加したものの、外出自粛やマスク着用により化粧品が伸び悩み、4.0%の伸びにとどまった」(須崎裕明社長)。
洗剤などのハウスホールドは10.6%増の1238億5800万円。大容量の詰め替え商品の好調が続いていることに加え、感染症対策に関する意識向上により除菌効果の高い高機能の洗剤が伸長したことが業績を押し上げた。
ホームケアは、在宅勤務の普及などで自宅で過ごす時間が長くなったことで、害虫駆除の需要が拡大し、殺虫剤などが好調だったこともあり9.9%増の758億9500万円だった。
紙製品は20年2~3月にトイレットペーパーやティッシュペーパーでパニック需要が発生したことの反動で1.9%減の1590億6900万円だった。そのほか家庭用品は7.7%増の595億4100万円、ペット・その他は5.3%増の1556億400万円だった。
業態別売り上げでは、ドラッグストアが6.2%増の4163億7300万円、売り上げ構成比は49.9%まで高まっている。ホームセンターが1.8%増の1291億5800万円、SMが6.5%増の1049億4300万円、ディスカウントが2.1%増の607億6500万円、GMSが0.1%増の417億9000万円、その他が4.3%増の810億100万円と、いずれのチャネルも伸長した。
「幅広いカテゴリーの商品を取り扱っており、日本全国様々な業態の小売業との取引がある。カテゴリー、業態の多様な取引構造により、コロナ禍でも柔軟に対応した」(須崎社長)
22年3月期通期業績は、売上高0.1%増の8310億円、営業利益0.7%増の115億円、経常利益は121億円の横ばい、親会社株主に帰属する当期純利益は2.4%減の80億円を見込む。